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青少年に有害! 子どもの「性」に怯える社会

51-1(212) 青少年に有害! 子どもの「性」に怯える社会
ジュディス・レヴァイン
河出書房新社、2004

アメリカの「挿入を伴う性行為だけをセックス」とする禁欲的で、管理主義的な性教育の現状が、これほどのことなのかと驚く。

子どもの性的関係を恐怖し、排除しようとする制度。子どもの性に、被害者と加害者を持ち込む考え方。

著者は、それらの子どもの性管理主義こそが有害だと言う。そして、「協力、尊重、
誠実さ」などのクラスの責任あるメンバーになれる資質を育めば、それが相手の同意を尊重する恋人としての資質につながると主張する。350
「子ども時代の危険は避けられず、大人の最大の苦痛はそれを防げない無力さ」352

ここでも宗教右派の政治的目標の影響力が指摘される。
禁欲、「加害者」狩り、保護者ぶり。そして、支配。

大人が子どもの性を弄ぶことがあるとして、それを恐れるあまり、子どもを性から遠ざける社会もまた子どもを弄んでいることに変わりはない。

性を健康な生活の一貫に位置付けること、なんだろうなー。
by eric-blog | 2004-08-05 10:29 | ■週5プロジェクト04
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