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貧乏人の逆襲!

285-3(1276)貧乏人の逆襲!
松本哉、筑摩書房、2008

いま、図書館で予約して、待ち人数が二桁で、手に入らないものが、何冊かある。この本も、結構待たされた。さすが、貧乏人のバイブルだ。みんな、買わないんだね。

パワフルだ。

法政大学 1997年 
というのがいい。「法政大学の貧乏くささを守る会」
なるほどなあ。オリックスの宮内さんの「大学院生使い物にならない!」論は読んだことがあって、大学改革解体、知の共同体、学びの共同体を、と思う路線系として「そうだろ、そうだろ、だめなんだよ、いまの大学院の学び方は、」なんて思っていたけれど、へんな取り込まれ方を、大学もしているものなんだ。マヌケなことだ。

大学の消費化。

タダで生きる方法というのを、いまの消費社会でやっていたら、ただ乗り、ヒモ、たかりになりかねない。人との関係では、おごれる時にはおごっておく。ギブ・アンド・テイク。
ヒッチハイクをする時は、「でっかい車一人で乗るのは反エコ。ついでに乗せてやろう、乗ってください、が礼儀だろ」などの論理。

この自立感、平衡感覚が、やっぱりオトコだね。商店街のオヤジとのつき合い方とかも含め。

雨宮処凛さんとの対談もあるのだが、それを読むと、大学での経験が、松本さんを強くしたことがわかる。若いエネルギーが集まっている場での実験。

人を集めるのに、チラシをクばりまくり、で、数十人が集まる。騒いでいると数百人になる。そうすると、警察の手に負えない「解放空間」が生まれる。

すごいのは、六本木ヒルズのクリスマス。「仕掛けるぞ」と噂が噂を呼び、対する警察も完全防護スタイル。制服私服数百人を動員し、取り巻いていたという。おかげでパフォーマンスはできなかったけれど、ヒルズの売り上げも、低かったそうだ。

路上パフォーマンスのキーワードは「こたつ」茶の間を路上に。
だ。

ドイツでは、クーピー。スクォッター。ビル丸ごと。

集まり方の違いが、風土なんだねぇ。

生きている人間、一人ひとりが起こさなければならない風。
コントロール社会、記号の積み上げで作られていく人間機械。

風の人、地の人は、ここにもあるのだなあ。
by eric-blog | 2009-03-11 08:54 | ■週5プロジェクト08
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