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里山学のすすめ <文化としての自然>再生にむけて

275-1(1234)里山学のすすめ <文化としての自然>再生にむけて
丸山徳次、宮浦富保編、昭和堂、2007

龍谷大学が、文科省の私立大学学術研究高度化推進事業で行ってきた里山ORC、里山学・地域共生学オープン・リサーチ・センターのまとめ、報告書であり、大学の講義内容でもある。

現場は、瀬田学舎に隣接するという「龍谷の森」だけでなく、研究者の多様なフィールドについての講義を含んでいる。

もっと聞きたい! と思わせるお話は「京都の里山」で戦前に児童期を過ごした坂本寧男さんの「すいば」。子ども集団が、大人の世界とは別に「自分の好きな場所」秘密の場所を持っていた。どうやら、それは坂本さんたちの里だけではなく、京都に広く、共有されていた子ども文化らしい。

うらやましーーーーい!

小学校の夏休み1ヶ月半を毎年徳島で過ごしたが、海中心で、山の経験はなかった。海だって、楽しかったけれど、あの山をもっと知りたかった、という気持ちがあるのだ。なぜか、山は真裏にあったはずなのに遠かったなあ。

うらやましい、のは、こんなくだりだ。

「クリの実を一カ所に集めて、・・・順番に並べ、全員でそれを慎重にチェックする。分配はジャンケンで決めるが、五人いると、一番になった者が一番目、六番目、11番目というように取ってゆく。  年下の子どもや働きが悪くてもまったく差をつけないで決まった順番に従った。」046

クリ採りのディーテールもうらやましいが、こんな子どものワクワク感がうらやましい。

子どもの民俗知識としてのゲンジ(クワガタやカブトムシの総称)の分類も、子どもの視線からの「価値」がネーミングに現れていて、うらやましい。土着のものに、名前があったのがうらやましい。堺市という新興住宅地に育ったものとしては。

なんだか、うらやましさで興奮してしまっているが、さらにおもしろいのは、相良直彦さん。大学を定年退職して、63歳にして大分県山国町に帰郷。一年の半分ほど、現地に滞在し、「当家」の50ヘクタールほどの山を管理することに。

森林管理の補助金の現状から、山持ちの苦と愉しみを率直に語る。308-

緑のダム北相模とも関わって、活動を今年はしてみようと思っている。
海も好きだけれど、山も好き。
海仕事というのはないけれど、山仕事には、野良仕事とも違う面白さがある。
からだを思いっきり動かせるところかなあ。

みなさんも、山に来ませんか? 第三日曜日、相模湖駅に9時15分までに集合。緑のダムの幟がないのが難だけれど、わかります。参加費400円で、昼食の汁物付き。弁当は持参してください。
by eric-blog | 2009-01-06 09:22 | ■週5プロジェクト08
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