235-2(1135)土民の思想大衆の中のアナキズム
大沢正道、社会評論社、1990
1990年、ずいぶん昔だと感じる。編者の大沢さんは1927年うまれ。当時63歳。
「おもしろい発見」を求めて編んだという思想史。
谷中村事件
明治後期の社会主義者
米騒動 大正一揆
労働運動の理想主義的現実主義
農民自治から農民コンミュンへ
わたしたちが「土着」するとはどういうことなのか。土民であることがわたしにできるのか?
農民・百姓はわかりやすい。土地があるから。赤羽巌穴が「農民の福音で言うように、最初に時計を持っていた人がいた。泥棒にとられた。泥棒はそれを情婦にやった。情婦はそれを商人に売った。ではこの時計の所有者は誰なのか。最初に取られた人だ。土地所有も同じである、どのように転売され、引き継がれようと、土地は人類全部のものなのだ、と。これはおもしろい。
米騒動は都市労働者、貧困ライン以下層? これは「マス」であれば、団結につながるだろうが、現在ではどうか?
労働組合 これも組織率が激減しただろうなあ、昔と比べたら。
土民の思想をいま持てるのは誰なのだろうか?