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新女性のためのライフサイクル心理学

228-1(1115)新女性のためのライフサイクル心理学
岡本祐子、松下美知子、福村出版、2002

なぜ、こんなに「女性解放運動」や女たちが担ってきた消費者運動、地域活動、そして現在のESD推進などの動きが多々、多種ある中で、女性のアイデンティティ形成を「家族」と「仕事」だけに限って考えることが可能なのか、わたしにはまったく理解できないのですが、役に立てたいと思う部分だけ、紹介しておきます。

35歳の危機 180 シーヒィ
生物学的社会学的出来事が、自分の生き方を変え新しい自分を獲得する「最後のチャンス」。

(1)35歳は、平均的主婦の場合、末っ子が小学校に入学する年齢である。
(2)平均的主婦の場合、浮気の危険年齢が始まる時期である。
(3)平均的既婚女性が、職場に戻る時期である。
(4)離婚した女性が、再婚する年齢である。
(5)生物学的な限界、たとえば妊娠などが目に見えてくる時期である。

男性にとっての中年の危機は、「厄年」などとも関わって、42歳くらいと紹介されている。180

シーヒィによる女性のライフパターン。『パッセージ』(プレジデント社、1978)
(1)世話をし面倒を見る型
(2)あれかこれか型
達成することを延期した養育型
養育することを延期した達成型
(3)統合型 すべてを20代に始める人
(4)結婚しなかった女性
(5)短期滞在型 永続させないことを選んだ女性

人生80年時代を迎え、成人期には2つの大きな山がある。(小此木、1983) 196

第一は中年期、そして第二が向老期から退職後。
提案されているのは「子育て体験」を成長の、アイデンティティの成熟の契機としてとらえること、そして成人期の心の発達にとって「主体性」「積極的関与」の持つ意味を考えること。職業、育児、学習、社会的活動など、何であれ、積極的に関与することが主体的自我を育てるだろう。・・・職業、育児、家事、家庭外活動などのさまざまな役割を遂行することが、自己を確認し、自分を育てることになっているかどうかである。197
「自分の主体性を伴わず、あるいは主体的欲求とは矛盾する形で役割遂行している女性は、それぞれのアイデンティティが分裂、拡散してしまう可能性がある」

と、これでは堂々巡りになってしまうではないか?

わたしたちはいかに自己を確立するのだ?
by eric-blog | 2008-04-28 07:07 | ■週5プロジェクト08
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