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ジェイン・オースティンの読書会

226-3(1106)ジェイン・オースティンの読書会
カレン・ジョイ・ファウラー、白水社、2006

18世紀最後から19世紀前半に、6冊の本を残したジェイン・オースティン。写実の名手とも言われるが、描いたものは結婚をめぐる女男の諸相。

たぶん、わたしはジェイン・オースティンは読まないと思う。この本に出会ったのは映画館での予告編。

読書会Book Clubというのは書店が主催したり、個人が主催したり、さまざまな形があるらしい。著者は、ボーダー書店で「ジェイン・オースティン読書会」というタイトルを見て、てっきり本だと思ったところ、本当の読書会だった。ならば、自分がその題名の本を書いてやろうと思い立った。

ストーリーは、6冊の本を読む仲間が、毎月一回、一冊を課題図書としてとりあげて、自分の自宅で読書会を開催するというもの。主催する人自身の女男の物語が描かれる。

「潜水服は蝶の夢を見るでも思ったけれど、「声」の文化だなあと、思う。

しゃべるしゃべる。

しゃべることを書く。

しゃべることで、自分を確認する。

自分のストーリーを編み出す。

自分自身のストーリーこそが自分。

ストーリーそのものが自分らしさであり、個性。

網野善彦さんが指摘した「税金の免除申請書」にはお手本があったということ。
尋常小学校一年生の習字のお手本の第一ページが「貸し付け証書」。

日本の漢語文字文化は、公書であり、「下位のものが上位のもの対してもの申す」ときの形式のことであり、取引であり、そして時には公文書「偽」造ですら、制度的にやってしまうというものだ。

一方で、源氏物語などのようにかなもじ文化は、ストーリー。

いま、読んでいる「自己のテクノロジー」と合わせて、読書会なるものを考えると、とてもおもしろい。

英語で、読書会。英語と日本語のチャンポンで話し合うというのに挑戦してみようかなあ。まずは読めないんだけどね。英語より日本語の方が、やっぱり速読向き。誰か、読書会いっしょにしませんかあ?
by eric-blog | 2008-04-16 07:51 | ■週5プロジェクト08
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