223-5(1090)カムチャトカにトナカイを追う チャクチェ族の自然と伝説
V.V.レベジェフ、Yu.B.シムシェンコ、平凡社、1990(原著1983年)
ソビエト連邦下で、ある民族がどのように自分たちのトナカイ放牧の技術によって、自治的経済的に自立し、またその技術と文化を継承しているかを伝えるとてもよい本。
争いごとのおさめ方、子どものしつけや訓練にも、民族の誇りが伺える。
先住民族という範疇にはおさまらない、自立の姿。
ソ連が崩壊した今、彼らの暮らしはどうなっているのだろうか。
デルス・ウザーラともう一冊、カナダの森の人と暮らした日本人の本を読んだ時の印象に似ている。本の題名、わすれちゃったけど。確かな人々が、確かにそこにいるという感覚だ。そして、自然のリズムの中で、やるべきことがはっきりとしている生活だ。
わたしがここに居るというのと、なんと違うことか。選べるライフスタイルならば、地球のことを考えて、選ぶ責任があるよね。