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レイプ・クライシス この身近な危機

191-7(923)レイプ・クライシス この身近な危機
東京・強姦救援センター連続講座、学陽書房、1990

どこがきっかけでこの本を予約したのか、もう忘れ果ててしまっているほど、待たされた本。北区には蔵書がなく、荒川区からの相互協力貸出本。永久保存、廃棄しないこと、と厳重注意書きがある。すごっ。

東京・強姦救援センターは1983年設立とhttp://www.tokyo-rcc.org/center-hp-home.htmは言う。相談カウンセラー講座も開催している。

この本は、設立五周年記念連続講座の記録であり、強姦についての理解を共有するためのとてもよい構成になっている。

第一回ポルノは女性への暴力だ
第二回女性にとっての性的自由・自立
第三回つぶせ! 強姦神話
第四回ハードでもソフトでもレイプはレイプ
第五回女のからだを取り戻そう

第一回の講座資料はサンフランシスコのWAVPM Women Against Violence in Porno and Mediaのものをもとにレズビアン・フェミニスト・センターが1981年に製作したものを使っているとのことだが。
ポルノの語源は売春、エロスは愛。性愛とポルノは違う。
そして、問題は、ポルノが性の代替になっており、それ以外の性についての情報が少ないということ。最近でも、東京都では性教育に対する抑圧的な風潮があるのに、わたしのメルアドに来る売春的ジャンクメールは減らない。社会的な意志の方向がどこかおかしい。
この後、セクシャルハラスメントの問題、DVの問題が社会的に共有されるようになり、性および性的な関係を取り巻く暴力の問題についての理解は進んだ。では、「強姦神話」「ポルノ万歳」「歌麿オッケー」などのヒドンメッセージが飛び交う社会の中で、どのような教育が求められているかなのだと思うのに。

あせる必要はないが、しっかり考えていく必要がある。
社会のヒドンカリキュラム
・大量消費大量生産
・性はモノ
・尊重される女性の性は子どもを生む性だけ
そんなメッセージにさらされながら成長する自分たちであることから、どのようにすれば解放され、さらには自己実現の道をゆけるのか。
by eric-blog | 2007-07-20 11:48 | ■週5プロジェクト07
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