日本の原発と地震・津波・火山

日本の原発と地震・津波・火山

竹本修三、マニュアルハウス、2015

2782冊目


大飯原発差し止め原発京都訴訟団団長。1942年生まれで、2010年生まれの孫娘が2人いる。この子らに福島の子供達のような苦労はさせたくない。


1965年に京大防災研究所に入所、地震予知研究に携わるようになり、関電の美浜原発建設予定地での、地盤調査を手がけた。研究費は関電提供。

関電は調査結果に関わらず、美浜に原発を設置する規定方針だった。結果を待たずに工事開始。心外ではあったが、「安全神話」を疑うことはなかったという。


この本は、この5年間の原発稼働反対運動に関わる中で行われた講演会、講座の内容を図表、データなどとその説明の形でまとめたもの。2015926日「地震大国ニッポンで原発稼働は無理!」京大教養課程レベルのものになっている。


20145月、福井地裁で差し止めを勝ち取る。


それが覆されたこと、その時の樋口英明裁判長が左遷されたことは、記憶されていることだろう。


1

国土面積で0.25%でしかない日本で、世界のM6以上の地震の20%が起こっている。

2章第3章では京都地裁で行われている差し止め訴訟について。

4章は巨大カルデラ噴火の可能性。

5章が高レベル放射性廃棄物の処分問題。地下300m以上の深さで10万年以上の安定埋設が国の方針である。10万年で日本の地殻変動に何が起こるか、現在の学問レベルでは予想もつかない。


特に、高レベル放射性廃棄物の処分に関する取り組みについて、日本学術会議が2012911日に出された回答が183ページから収録されている。

http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-k159-1.pdf


その中で電源三法のあり方が、国民的同意形成が必要な課題にとって弊害になっていることが指摘されている。


科学の限界の自覚、そして、未来の世代の視点の必要性も大きいのだ。187


この回答は2010年から委員会が始まり、その途中に311が発生したものである。


最終的に回答は、これまでのように10万年を前提とするのではなく、暫定的に保管しつつ、多段階の意思決定を積み重ねていくことの重要性を指摘している。189






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by eric-blog | 2017-05-09 11:59 | □週5プロジェクト17 | Comments(0)
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