文部科学省は解体せよ
有元秀文、扶桑社、2017
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アニマシオンの黒木さんからのご紹介。官僚だった本人が何言ってんだ、と黒木さん。わたしもそう思う。しかし、よほど、闇は深いんだね。
勘違いだらけの文科省ってわけだね。
最悪の部分はここだろう。
「私が文部省、文科省に勤めている時は、「長期計画は立てない」と教えられました。それはなぜかというと、政権が変わるたびに政策が変わって来るからです。」89
一年間の計画しか立てられない。
1986年に文化庁に入省。2012年まで。26年間巣食っていた人に言われたくないなあ。
無駄なことばかりしている文科省。16
・役に立たない資料作り
・白書は自分の都合のいいことだけ
・学習指導要領の無料配布
・国語審議会は出来レース、シナリオ通りに御用学者にやらせるだけ
・省内いじめで自殺者や行方不明者も
・1991年国立教育研究所に。数年後には、だんだんと研究ができない体質に。
・官僚が天下って来る研究所、研究職になってしまった。
・文科省と大学のズブズブの関係
・全国学力テストは無駄、業者選びはインチキか? ベネッセしか入札しない、落とせない。
・学力テストの結果を報告書にして配っているが、誰も参考にもしていないし、読んでもいない。
・ 放射線量を低く見せると業者に圧力。
・心のノートは積ん読だった。
・アンケートをとって報告書を作るだけ。
・研究者や教員を集め会議。旅費も大変。
・研究開発校制度で、トップの実践をさせるが普通の学校ではできないようなことばかり。
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・スーパーグローバル大学という意味不明な財政支援
そして、第二章は2020年、公教育の崩壊が始まる。
PISAという黒船でも変わらない文科省。
2020年の英語教育導入で小学校はダメになる。
プログラミング教育が学力低下に拍車をかける。
自分で考えない子が育つ。
アクティブ・ラーニングの嘘
国のために死ぬことを教えた道徳の前身=修身の復活
銃剣道復活の陰に隠れている軍国主義。あんなのは竹槍突きと同じ。
運動会が子どもを殺す。
学級定員30なんて国は先進国には皆無。
第三章 精神疾患教師が多いわけ。
沖縄が最高。学力テストの結果は上がってきているが、休職者が増加。
部活で忙殺される中学校。
いじめを増加させているいじめ調査。
第四章 天下りに不正の横行する文科省の実態。
加計学園問題で明らかになった官邸からの圧力。
教職員組合潰し
第5章 どう解体するか
- 1.地方分権
- 2.学習指導要領を地方自治体に移管
- 3.教科書検定の廃止
- 4.いじめ調査など役に立たない調査の廃止
- 5.国立教育政策研究所を独立法人にする
- 6.文科省自体を山間地に移転
大学無償化という美しいかけ声のもと、定員割れで苦しんでいる名も知られていない大学を補助金漬けにして、文科省職員の受け入れ先にするつもりなのではないか。141
第6章 文科省の支配から逃れるには?
・親が本を読む、本を読んでディスカッションする。ゲームをやらない。
第7章 教師たちよ、言いなりになるな!
・鈍感力を身につけよ
・定時退社
・いっそ転職
・手作り組合
・行事半減
・豊かな人生を送る
前川さんと言い、有元さんと言い、退職してから好き勝手なことを言っているが、在職中は自分たちもこのメカニズムを回す側だったのに、その反省がないよね。ちょっと反吐が出る。