ランドセルの五・七・五 いじめられ行きたし行けぬ春の雨 11歳不登校の少年。生きる希望は俳句を詠むこと。
小林凛、ブックマン社、2013
2934冊目
ハートネットTV「小さな命へのまなざし 14歳の俳人 小林凜」
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/2272/1716621/index.html
早産で低体重児だった凛太郎くんは、「生きれるかどうか、三日待ってみてください」と主治医から告げられた。その後も体が弱く、入院通院も頻繁だった。キリスト教系の幼稚園時代は愛情を持って接してくれた。しかし、小学校ではいじめられるようになる。しかもそれを担任の先生は見て見ぬ振り。
教頭も同じ。
子どもたちの体格が大きくなるにつれ、いじめはより過激になっていく。
番組ではほとんど触れられなかった小学校の闇である。
結局11歳で「はりきって不登校」を決める。
俳句というか五七五で言葉をつむぎ出すのはすでに5歳の頃から。母と祖母はその詩作を褒めたという。
しかし、小学校に彼が作った詩を持っていっても「詩では食べられない」としか返されなかった。彼を理解しようとも、育てようともしなかったという。
このページが、異様に心にしみる。
昨日の手話教室でゲストの一人が「トランプ大統領が韓国に行って「慰安婦」の方と抱き合ったのがとても悲しい」と言っていたと、手話で人に伝えようとして、「い」の指文字をした途端、涙が吹き出した。手話は感情に直結している。
彼の言葉も、体験や感情に直結して来る。そんな言葉があるのだなあ。
昨日から泣いてばかりだ。
今年105歳で亡くなった日野原さんとの交流についてはこちらからも。
https://medigaku.com/rinkobayashi-hinohara/
NHKの番組で見ることができるのは中学生の凛くん。たくましいね。そして優しいね。