We 2017年10月11月号
2903冊目
いのちへの政治介入 向井承子
1997年、すでに20年も前になる。臓器移植法の成立。
その時、向井さんは米国で臓器提供の現実を知る。
いま、ノーヘル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏の小説『わたしを離さないで』のテーマは臓器提供のためのクローン人間の物語である。
臓器提供を待つ人と提供者の数のアンバランスが、政治介入を生み、交通事故死亡者や銃規制の緩和すら願うようになる。
ドナーカードを持っていたら、たいした治療も受けられないまま、臓器だけ、切り取られる。
レネイ・フォックス『臓器交換社会』1999年
イシグロの物語もあながち荒唐無稽なものでもないのかもしれない。
世界一幸福な国デンマークの人づくり
千葉忠夫、ギッテ・クリステンセン
2017年3月15日シンポジウムより
うーーん、もはや小手先で何を学んできても、同じことはできないと思うよ。
軍隊について、こんな映画を作ることができるのがデンマーク。
↓
■『アルマジロ アフガン戦争最前線基地』DVD発売中
こちらはデンマーク治安維持部隊の映画。PSO。
『戦争』 治安維持部隊で起きた誤爆問題で裁判にかけられた部隊長。
http://news.militaryblog.jp/e704732.html
平野和弘さんの若者の居場所の話。
映画『月明かりの下で』も見たいなあ。
https://www.youtube.com/watch?v=EnF2gS2SvGU
デンマークの教育の背景
- λ「関係性のなかでの自立」ができている子どもが多い
- λ自殺率は日本の1/4
- λ「責任ある自由」を身につけて育つ
- λ18歳で選挙権・被選挙権が得られる。
- λ16歳までは成績で序列をつける試験が行われない
- λ保育園、幼稚園の待機児童ゼロ
- λ出生率が1.73と高い
- λ女性議員が多い。(37.4%)
- λエネルギー政策では原子力ゼロ、原子力潜水艦の寄港を許さない。
- λ風力発電が42.2%
- λ就学前教育の重視
- λ9年生で国の統一試験がある。
- λ職業別専門学校が3年間。ありとあらゆる職業の教育訓練がある。
- λ予備校も塾もない
- λ生活保障が幸せの基本。福祉大国。民主主義。
- λ民主主義、博愛精神が浸透している。
- λ医療費、大学卒業までの教育費、出産費、介護福祉費は基本的に無料。
- λ18歳以上の学生は返済義務がない生活支援金をもらえる。
- λ高齢者三原則(1982年)により、高齢者住宅・介護型住宅が充実。老司ホーム的なものは無くしている。
- λ投票率が高い。85%>
- λ大臣の40%が女性。
- λ産休は一年間、両親が交代で取れる。
- λ就学前教育では多様性、個々人の発達、社会的能力、言語の発達、身体機能、自然の摂理と文化的価値についての理解に重きを置いている。
- λ保育園・幼稚園には運営委員会がある。
- λ昼寝は外気の中で。外で遊ばせる。
- λ学力で人を序列化しない。
どうよ?