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備忘録: 南京大虐殺を記憶すべき理由

ジョイ・コガワさんがまとめた「南京大虐殺」を記憶すべき10の理由。再録しておく。

http://peacephilosophy.blogspot.jp

ここに、私がアジア系カナダ人と共にBill79“南京大虐殺を記念する日法案”を支持する10の理由を記す。

1) 大規模な歴史上の暴力は、その歴史が繰り返されない為に、周知され研究されるべきである。欧州のホロコーストについては、その歴史は教えられ、人々の心に刻まれているが、アジアの歴史上の大規模な残虐行為についてはそうではない。

2) 現在、排外主義・虚偽報道・歴史修正主義が横行し、ホロコーストの被害者でさえ再び平気で侮辱されてしまう時すらある時代において、Bill 79法案を通過させるような動きは、私達の人間性は、自らが蛮行を犯してしまう能力を有することを認められるかどうかにかかっている、という新たな喫緊の課題を提示する。

3) 私は日系カナダ人として、日系カナダ人に対する補償を求めた長期に渡る闘いに連帯してきてくれたアジア系カナダ人コミュニティを支持する。私達日系カナダ人が支援することによって、アジア系カナダ人コミュニティと今後も良き関係を築いていく礎となる。逆に私たちが支援しなかったりや反対したりすることは、コミュニティ内での分裂と、日系カナダ人に対する敵対心につながる裏切り行為となるだろう。

4) オンタリオは、多種多様な文化的背景の人々が暮らしていることで知られている。この国はお互い礼をもって接するような姿勢で高い評価を得てきているが、その模範と言えよう。Bill79を通過させることは、混乱の中で希望を渇望している世界に、更なる進化と歩むべき方向性を示すことになる。
5) 真実の認識なくして、和解はあり得ない。Bill79は、南京の歴史的真実を認める努力を通じて、和解への道に繋がるだろう。この一歩を踏み出すことで、オンタリオは、歴史を修正したり、曖昧にしたり、否定したりする人達とではなく、世界の歴史学者達と共に歩むことができる。

6) 実際に苦しみの中にいる人達の立場に立って、その人たちの口から真実を聞くことが、彼らの苦しみを軽減していく助けとなる。それらを否定し、過小評価しようとすれば、苦しみはさらに長引き、過去の過ちに対して更なる過ちを加えることになる。

7) Bill79は、かつて罪なき日系カナダ人が日本の罪を代わりに背負わされ、苦しんできた強制収容の歴史を広く認知させることに繋がる。これは現在もこのようにスケープゴートにされている人たちがいるということを社会に知らしめる教育的手段となることであろう。

8) Bill79の通過は、歴史の真実に向き合う日本の勇気ある教育者に対する激励のメッセージになる。日本の若者たちは、外国で初めて真実を知り衝撃を受ける、というのではなく、母国で自分たちの国の歴史を学ぶ機会があっていいはずだ。

9) 第二次世界大戦から40年が過ぎた1988年9月22日に、カナダ政府が議会の全面的な承認の下、罪なき日系カナダ人に対する加害を認めたことは、真実と和解の勝利であった。アジアの国際的緊張感が高まっている昨今、Bill79の通過は、連帯行動になると共に、アジアの真実・和解・平和・繁栄への希望を与えるものになる。

10)日系カナダ人として、日本が、世界の道義的なリーダーシップを示す国々と並び称されるようになることを願っている。Bill79の通過が、その様な方向へ拍車をかけていくことが私の願いである。

英語版

https://www.thestar.com/opinion/commentary/2017/09/15/why-i-support-the-nanjing-massacre-commemorative-day-act-joy-kogawa.html


Here are 10 reasons that I join with Asian Canadians in support of Bill 79, “An Act to proclaim the Nanjing Massacre Commemorative Day.”

1. Large-scale acts of violence in history need to be widely known and studied so that they are not repeated. Whereas the Holocaust in Europe is taught and remembered, the same cannot be said for wide-scale atrocities in Asia’s history.

2. In an age of increasing xenophobia, fake news and historical revisionism, when even the victims of the Holocaust can once more be openly mocked, actions such as the passing of Bill 79 assume a new urgency to remind us that our humanity depends on recognizing our capacity for barbarity.

3. As a Japanese Canadian I stand with the Asian Canadian communities who stood in solidarity with us during our long struggle for Japanese Canadian redress. Our support for them encourages a continuing relationship of goodwill. Lack of support and opposition constitute a betrayal that portends divisiveness among us and antagonism toward Japanese Canadians.

4. Ontario is known for its varied multicultural population and is a model of civility for which our country is celebrated. Passing Bill 79 lends further stature and a moral direction for a world in turmoil and hungry for hope.

5. Reconciliation cannot happen without acknowledgement of truth. Bill 79 will assist reconciliation efforts by acknowledging the historical truth of the massacre at Nanking. By taking this step Ontario stands clearly with the world’s historians rather than with revisionists, equivocators and deniers of history.

6. Identifying with those who suffer and hearing the truth of their stories helps to alleviate their suffering. Denying or attempting to diminish their pain prolongs and adds to the wrong.

7. Bill 79 will serve to remind us that innocent Japanese Canadians suffered as scapegoats for Japan’s culpability. It will serve as an educational tool to make society aware of scapegoats in our day.

8. The passing of Bill 79 sends a message of encouragement to the courageous educators in Japan in their struggle for truth in history. The young people of Japan deserve to learn their history at home rather than facing the shock of learning it abroad.

9. On Sept. 22, 1988, four decades after the Second World War, the Canadian government’s full parliamentary acknowledgement of the harm done to innocent Japanese Canadians is a triumph of truth and reconciliation. In a time of international tension in Asia, the passing of Bill 79 will be an action of solidarity and hope for truth, reconciliation, peace and prosperity in Asia.

10. As a Japanese Canadian I long for Japan to be counted among the countries of the world that demonstrate high moral leadership. It is my hope that passing Bill 79 will act as a spur in that direction.

Joy Kogawa lives in Toronto and Vancouver. Her latest work from Caitlin Press is Gently to Nagasaki.



ジョイ・コガワさんの10の理由は、日系カナダ人としての立場から書かれたものなので、わたし自身が日本人として「南京大虐殺を記憶すべき理由」をまとめておきたいと思います。


1)  大規模な歴史上の暴力は、その歴史が繰り返されない為に、周知され研究されるべきである。欧州のホロコーストについては、その歴史は教えられ、人々の心に刻まれているが、アジアの歴史上の大規模な残虐行為についてはそうではない。


2)  現在、排外主義・虚偽報道・歴史修正主義が横行し、ホロコーストの被害者でさえ再び平気で侮辱されてしまう時すらある時代において、Bill 79法案を通過させるような動きに賛同すること、そして中国でも日本でもそのような動きを支援することは、私達の人間性は、自らが蛮行を犯してしまう能力を有することを認められるかどうかにかかっている、という新たな喫緊の課題を提示する。


3)  真実の認識なくして、和解はあり得ない。Bill79は、南京の歴史的真実を認める努力を通じて、和解への道に繋がるだろう。それを支援し、また同様な動きを中国でも日本でも支援することで、歴史を修正したり、曖昧にしたり、否定したりする人達とではなく、世界の歴史学者達と共に歩むことができる。


4)  実際に苦しみの中にいる人達の立場に立って、その人たちの口から真実を聞くことが、彼らの苦しみを軽減していく助けとなる。それらを否定し、過小評価しようとすれば、苦しみはさらに長引き、過去の過ちに対して更なる過ちを加えることになる。そのことは、第二次世界大戦中に軍時性暴力の被害にあった人々に対しても同じである。


5)  Bill79は、かつて罪なき日系カナダ人が日本の罪を代わりに背負わされ、苦しんできた強制収容の歴史を広く認知させることに繋がる。それは日系アメリカ人に対する強制収容の歴史についても同様である。これは現在もこのようにスケープゴートにされている人たちがいるということを社会に知らしめる教育的手段となることであろう。

http://tomoji.home.igc.org/jpn/nikkei.html


6)  Bill79の通過は、歴史の真実に向き合う日本の勇気ある教育者に対する激励のメッセージになる。日本の若者たちは、外国で初めて真実を知り衝撃を受ける、というのではなく、母国で自分たちの国の歴史を学ぶ機会があっていいはずだ。


7)  第二次世界大戦から40年が過ぎた1988年9月22日に、カナダ政府が議会の全面的な承認の下、罪なき日系カナダ人に対する加害を認めたことは、真実と和解の勝利であった。同年の日系アメリカ人に対する米国政府による保障も同様である。アジアの国際的緊張感が高まっている昨今、Bill79を支持することは、アジアとしての連帯行動になると共に、アジアの真実・和解・平和・繁栄への希望を与えるものになる。


8) 日本人として、日本が、世界の道義的なリーダーシップを示す国々と並び称されるようになることを願っている。Bill79を支援することが、その様な方向へ拍車をかけていくことが私の願いである。


ジョイ・コガワさんの10の理由からの角田尚子まとめ

ホロコースト否定説。

日本軍暴行否定説もよく似たものだろうなあ。

https://headlines.yahoo.co.jp/ted?a=20170623-00002769-ted

「1つは 否定者は「羊の皮を被った狼」である ということです 本質はナチスやネオナチと同類です 「ネオ」を付けるかどうかは お任せします ただ 見た限りでは ナチス親衛隊のような制服を 着ているわけでも 壁に「かぎ十字」があるわけでもなく ナチス式敬礼「ジークハイル」を やる人もいませんでした 代わりに出てきたのは いかにも立派な学者さながらに 振る舞う人々でした」

「もう1つ発見したことがあります 私たちはよく 物事には事実と見解がある という考え方を教えられます しかし 否定者たちを研究してから 考え方が変わりました 「事実」があって 「見解」があり そして「嘘」があるのです 否定者たちのもくろみはこうです まず 自分たちの嘘を 「見解」として装います 例えば「斬新な見解」や 「型破りな見解」といった調子です しかしその後 これは「見解」だから 議論すべきだと言ってきます その後 否定者たちは 事実を歪めます」


by eric-blog | 2017-10-12 10:02 | ◇ブログ&プロフィール
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