未来型コミュニケーション「敬意表現」を身につける

未来型コミュニケーションのために「敬意表現に習熟する」


◆課題

対立の扱い方について学ぶ中で、「対等な表現」そのものが対立の扱い方の前提にあることに気づく。

日本語は階級制を体現した言語である。その言語体制の中で、対立を扱いやすくするために「対等な表現」である敬意表現によって生きるとはどのようなことか、またその実践の具体例、その実践力の身につけ方を考える。


  • 準備資料
    • ¬国語審議会資料
    • ¬日本語は流入語
    • ¬日本語は階級遵守語
    • ¬標準語で起こったこと
    • ¬日本白地図
    • ¬世界の言語
    • ¬英語化についての検討の歴史

■研修プログラム「気になる表現の「敬意表現」への言い換え 6つの視点」


  • 相手との立場や役割の異同を示す
  • 相手との関係が親しいか否かを示す
  • 場面が改まっているか否かを示す
  • 伝える内容の性格を示す
  • 気になる表現

    • 言い換え
  • 相手との立場や役割の異同を示す
  • 相手との関係が親しいか否かを示す
  • 場面が改まっているか否かを示す
  • 伝える内容の性格を示す
  • 相手の気持ちや状況に応じて思いやりを示す
  • 自分らしさを示す

  • 相手の気持ちや状況に応じて思いやりを示す
  • 自分らしさを示す


はじめに


 国語審議会は現代社会の言葉遣いの在り方を考える上で重要な概念として「敬意表現」を提唱する。敬意表現とは、コミュニケーションにおいて、相互尊重の精神に基づき、相手や場面に配慮して使い分けている言葉遣いを意味する。それらは話し手が相手の人格や立場を尊重し、敬語や敬語以外の様々な表現から適切なものを自己表現として選択するものである。

 国語審議会は、平成511月、第20期の冒頭において、文部大臣から諮問された「新しい時代に応じた国語施策の在り方について」のうち、「言葉遣いに関すること」について、「現代社会における敬意表現」として、ここに答申する。すなわち、国語審議会はこれまでの審議の中で、現代社会における言葉遣いの多様な様相を把握しつつ、言葉遣いのあるべき姿についての見解を示すことが重要であろうとの判断に至った。具体的には、現代社会における言葉遣いの核を成すものは、コミュニケーションを円滑にする言葉遣いとしての「敬意表現」であるとの認識に立ち、敬意表現を中心として、言葉遣いの在り方についてまとめたものである。


目次


一.言葉遣いに関する基本的な認識

二.現代社会の言葉遣いをめぐる課題

1 都市化の進展と言葉遣い

2 世代差と言葉遣い

3 性差と言葉遣い

4 情報機器の発達と言葉遣い

5 商業場面における言葉遣い

6 マスコミュニケーションにおける言葉遣い

7 外国人との意思疎通における言葉遣い

三.言葉遣いの中の敬意表現

1 円滑なコミュニケーションと敬意表現

2 敬意表現の概念

1)敬意表現とは

2)敬語と敬意表現

3)敬意表現の実際

四.敬意表現についての留意点

1 あいさつや前置きの中の敬意表現

2 人格や人間関係を表す言葉遣い

3 相手や場面にふさわしくない過剰な敬意表現

4 地域の言葉に根ざした敬意表現

5 仲間内の言葉と敬意表現の関係

6 新しい情報通信手段における言葉遣いと敬意表現

7 外国人との意思疎通と敬意表現

8 敬意表現の習得の場

1)家庭・社会

2)マスメディア等

3)学校教育

4)外国人に対する日本語教育


現代社会における敬意表現

平成12年12月8日

国語審議会


はじめに


 国語審議会は現代社会の言葉遣いの在り方を考える上で重要な概念として「敬意表現」を提唱する。敬意表現とは、コミュニケーションにおいて、相互尊重の精神に基づき、相手や場面に配慮して使い分けている言葉遣いを意味する。それらは話し手が相手の人格や立場を尊重し、敬語や敬語以外の様々な表現から適切なものを自己表現として選択するものである。

 国語審議会は、平成511月、第20期の冒頭において、文部大臣から諮問された「新しい時代に応じた国語施策の在り方について」のうち、「言葉遣いに関すること」について、「現代社会における敬意表現」として、ここに答申する。すなわち、国語審議会はこれまでの審議の中で、現代社会における言葉遣いの多様な様相を把握しつつ、言葉遣いのあるべき姿についての見解を示すことが重要であろうとの判断に至った。具体的には、現代社会における言葉遣いの核を成すものは、コミュニケーションを円滑にする言葉遣いとしての「敬意表現」であるとの認識に立ち、敬意表現を中心として、言葉遣いの在り方についてまとめたものである。


一.言葉遣いに関する基本的な認識


 日本の言葉は永い歴史の中で、脈々と引き継がれて現在の我が国の文化の基礎を成し、さらに次代へと伝えられていく。また、言葉は我々にとって人間活動の中枢を成すものであり、人間の自己形成と充実、社会の成立と向上、文化の創造と進展に欠くことのできないものである。国語審議会はこのような認識の下に、国語が平明で、的確で、美しく、豊かであることを望み、これを言葉遣い全体の理想的な姿としてきた。

 しかしながら、現在のところそのような理想的な姿が十分に実現されているとは言い難く、世間一般では今の言葉の状況を「言葉の乱れ」ととらえることが多い(注)。その要因は、現代社会における価値観の多様化、情報化、国際化の進展などに伴い、言葉の在り方や人間関係の在り方が大きな影響を受けていることにあると考えられる。いわゆる「言葉の乱れ」の中で具体的な問題として特に挙げられるのは、若者言葉、敬語などの言葉遣いにかかわるものである。これらが相手や場面にふさわしくない形で使われた場合は、円滑なコミュニケーションばかりか人間関係の阻害にさえつながりかねない。

 ところで、いわゆる「言葉の乱れ」の中には言語変化にかかわる問題も多く、すべてを一定の規準に照らして価値判断を下すことには問題がある。国語審議会としては、言語の変化を客観的にとらえ、変化の過程で、ある語について新たに生じた別語形が従来の語形と併存する状態については、これを基本的には言葉の「ゆれ」としてとらえた上で、現時点でのより適正な言葉遣いを考えていきたいと考える。

 また、適正な言葉遣いを考えるその基盤には、国語を愛し、大切にする精神がなければならない。このことは、我々一人一人が言葉に関心を持ち、毎日の言葉遣いを大切にし、言語生活を充実させていくことにほかならない。今日、この精神を養うことの重要性は、従来にも増して切実なものとなっている。

 言語生活を充実したものとするには、一人一人を取り巻く言語環境を整えることも一方で重要である。「言語環境」とは、言語生活や言語発達にかかわる、文化的、社会的、教育的等の環境を言う。特に子供たちにとって、学校、家庭、地域社会、マスメディア等の言語環境が及ぼす影響は大きいと思われる。したがって、学校教育においては、国語科はもとより各教科その他の教育活動全体の中で、適切で効果的な国語の指導が十分に行われることが必要であろう。また、家庭においては、家族間のコミュニケーションが十分に行われるよう心掛け、発達段階に応じた言葉遣いの指導に留意することが望ましい。さらに、地域社会全体として取り組み、学校、社会教育機関、マスメディア等が連携して、言語環境を総合的に整えることが望まれる。

 言葉は個々人のものであると同時に、社会全体のものでもある。一人一人が人格を形成し、より良い人間関係を築き、より良い社会生活を営むためには、相手や場面に配慮した敬意表現の運用能力を身に付け、それを適切に用いていくことが大切である。 (注)世論調査(平成121月 文化庁)によれば、「今の国語は乱れている」と思っている人の割合は85%に上る。



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by eric-blog | 2017-04-06 15:34 | ☆アクティビティ・アイデア | Comments(0)
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