ERIC news 558号◯atERIC/from ERIC9月10日

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ERIC NEWS 558号 at/from ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年9月10日

ESDファシリテーターズ・カレッジ! すべての学びを参加型で!

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                   (文責: かくた なおこ 角田尚子

                     http://ericweblog.exblog.jp/

twitter : kakuta09  FBもやってます。)


 ERICは残り5年ほどで、現在の事務所を引き払って、もっと身軽なクラウド中心の活動に移行する計画です。(収活と呼んでいます。)


今の事務所を活用した活動を行いたい人は、ぜひ、ご提案くださいね。ワークショップ、相談室などであれば、使えますよ。


 クラウド中心になるために、いま取り組んでいるのが「資料室のスリム化」です。そのために「資料類のPDF化」と「資料室の書籍の処分」を行なっています。って、両方、鬼木さんが担当しているんじゃん。


 鬼木さんは、ERICの創立メンバーでこそありませんが、設立当時からの地域セミナー繋がりがあった方です。多分、今回の東京セミナー中心の記録ではわからないでしょうが、かなりの部分、セミナーを通した学びを共有しておられるはずです。


 2000年からはスタッフとして、働いてくれていました。ERICの財政縮小に伴い、いまはボランタリーに、ご自分自身が貢献できることを見つけて、作業を担ってくれています。いいなあ、有能人は。


 カクタさんは、こういう実務については、全く役立たずな頭とからだをしているので、ERICの収活期にこのような天恵。願ったり叶ったり、してやったりの心境です。ブラック企業にならないように、気をつけないと。


 でも、カクタさんは、その場の集中力が求められるファシリテーターとしての能力は高いので、それはそれなりに、クラウドでの活用の道を探りたいなと。これはこれで、収活中。


 収活の一つが、ERICの事務所で行うことができる「ESDファシリテーターズ・カレッジ」と銘打った主催研修です。2017年度の後期は、スキル編三本。これまでの研修の集大成として、一つひとつのプログラムの充実と、全体カリキュラムのまとめを目指したいと思っています。


 では、今回のニュースも、お楽しみください。




◆◇◆目次◆◇◆


◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」を終えて


◆◇◆2. アクティビティ開発「あいのなさ」

◆◇◆3. ESDファシリテーターズ・カレッジ2017 スキル「わたし」

◆◇◆4. by ERIC 在庫処分2016!

◆◇◆5. with ERICこれまでの活動



◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」を終えて◆◇◆


 ERICは、教育的指導者育成団体として、自らも「学び続ける」組織であることを実践してきています。Learning Organizationとは、ピーター・センゲが指摘するように、「持続可能な組織」に共通する原則の一つです。


 ERICの参加による教え方・学び方の方法論については、三つの学びの時期を、ちょうど10回目のグローバル・セミナーが終わった頃にまとめました。

第一期 「気づきのためのアクティビティ」

第二期 「築きのためのスキルとツール」 

第三期 「社会的合意形成のための参加型手法」


 その後、それらの学びをベースに2000年からESDファシリテーターズ・カレッジという、2年間の教員養成のための高等教育のあり方を実践的に提示してきました。また、環境と人権という大きな持続可能性の柱となるテーマについて、ERIC独自のテキストもまとめました。


 学び続けると言いながら、10回目以降、「新しい」学びにワクワクすることは、わたし自身は無くなりました。いずれかというと、「学び続ける社会」「生涯学習社会」にどのように貢献するかを実践的に行い、ふりかえり、改善するための方法を、ていねいに実践してきたのだなと思います。


 一方で、2000年以降、2001年9月11日をきっかけに大きく世界が変わったのも事実です。米国軍は、アルカイダを殲滅するためにOEF(不朽の自由)作戦を行い、2346人もの戦死者を出しました。2749人がニューヨーク、ツインタワーへの自爆攻撃によって亡くなったことに対する報復として、兵士がその同数に当たるほどの数、死んでいるのです。傷害者数は2万人超と、ニューヨークでの数を大きく上回っているのです。


 これほどの死傷者を出す作戦は2014年末に終了。オバマ大統領の元、無人機攻撃及び顧問の派遣という形に変更。以来の死者数はわずかに33名と激減しました。


 しかし、一方で2003年からは中東全域(アラビア海、バーレーン、アデン湾、オマーン湾、イラク、クゥエート、オマーン、カタール、紅海、サウジ、UAEなど。)でOIF(イラクの自由)作戦を展開、2010年の作戦終了までに4411名も死者を出しているのです。こちらも地上部隊の撤退によって、米軍の死傷者数は激減しました。


 2001年10月から2010年9月までの9年間で6757名の死者を出すような中東地域への介入を米国軍は行なっているのです。米国にとっては5万人以上の死者を出したベトナム戦争以来の大規模なロスであったわけです。

https://fas.org/sgp/crs/natsec/RL32492.pdf


 その間にも、2009年の米国発リーマンショックという経済的なショックも、世界的な打撃になりました。


 日本でも経済的な影響は大きく、バブル崩壊後の不況に拍車をかけました。この間に民主党政権への政権交代、そして2011年3月11日の東日本大震災、福島第一原発事故など、大きな変化が起こりました。


 大きく概観すると、21世紀は、ベトナム戦争後の世界のおさらいのような気がしています。トランプ政権の成立、BriextイギリスのEU離脱など、世界は、それぞれの国の国益中心で、回るようになってしまいました。


 1970年代に多国籍企業の存在によって、国益中心主義は破綻するのだということが、公害問題を中心に了解されました。1992年のリオ・サミットまで、国際社会は協調して問題に取り組まなければならないこと、そのための枠組みづくりに努力を重ねたのです。


 現在の経済のグローバル化、金融の越境性は、国益中心主義では解決できない状況を、環境問題のみならず、労働、人権の問題にも人類共通の課題を拡大しつつあるのです。


 1990年から2000年の約10年間の学びをふりかえって、わたしたちは、いま再び、国際理解教育、多文化教育、多文化共生などを学び直さなければならないのではないかと再認識しました。


 常に、私たちの社会に参入してくる「真っ白な紙」のごとき次世代に対して、大切なことは繰り返し伝え続けなければならない。教育とは、偉大なマンネリでもあるのです。


 マンネリではありますが、教育に関わる者が学んできたことは、「学習の本質」に迫る教育方法論であり、より精査された教育内容であると思います。地球の命にとって、同じことは、二度とは起こらないのです。


 よりよい教育を全ての人に。そのことにもっと真剣に社会が取り組むことがESDです。広げましょう。ESD。わたしたちのよりよい生き残りのために。



■グローバル・セミナー全14回のテーマとERICニュースの発行日と号


連載開始のご案内  2017年4月23日発行   538号


第1回 地球の未来と教師の役割(1990)  2017年5月14日発行  541号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs90_news.pdf


第2回 イギリス・オーストラリア・アメリカの国際理解教育に実践に学ぶ(1991)


2017年5月21日発行  542号


http://eric-net.org/project/gl obal_seminar/gs91_news.pdf


第3回 環境教育・PLT(1992)  2017年5月28日発行  543号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs92_news.pdf


第4回 食糧 フード・ファースト・カリキュラム(1993)  2017年6月4日発行  544号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs93_news.pdf


第5回 協力、コミュニケーション、セルフ・エスティーム(1994)  2017年6月11日発行  545号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs94_news.pdf


第6回 わたしから始まる国際理解教育 自己理解と参加(1994)  2017年6月26日発行 547号


http://eric-net.org/project/global_seminar/gs94_news2.pdf


第7回 フォトランゲージを学ぶ(1995)  2017年7月2日発行  548号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs95_news.pdf


第8回 地球のみかた(1996)  2017年7月9日発行  549号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs96_news.pdf


第9回 対立から学ぼう(1997)   2017年7月16日発行  550号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs97_news.pdf


第10回 未来を学ぼう (1998)  2017年7月23日発行  551号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs98_news.pdf


第11回 国際理解教育の推進に向けて(1999)  2017年8月6日  553号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs99_news.pdf


第12回 対立を超えて・世紀を超えて 地球の明日とわたしたちの力(2000)  2017年8月13日発行  554号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs00_news.pdf


第13回 生涯学習社会の実現に向けて(2002)   2017年8月20日発行  555号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs02_news.pdf


第14回 いっしょに考えて!教育(2005)  2017年9月4日発行  557号

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs05_news.pdf



グローバル・セミナー専用のブログも立ち上げています。今後の充実に期待! ですね。

http://globalseminar.exblog.jp/24234959/



◆◇◆2. アクティビティ開発「あいのなさ」 ◆◇◆


 日本語が「階級遵守語」であることは、浅田さんの指摘した通りだけれど、それは「主語」のなさにも表れているのではないかと、最近、カクタさんはドキドキしているのです。

 人権研修でアクティビティ実践をしてもらっている時、わたしは、いつも参加者として入ることにしています。指示の的確さやワークの中での深め方など、「学習者の意識の流れ」を自分自身も体験するためです。

 「ジェンダー用語集づくり」のアクティビティに参加者として入っていたとき、主語によって、関係性が強制されること、「わたし」で語っていても「俺」で語られたら、その関係に絡みとられてしまう感覚について、語ってしまいました。あちゃー。ジェンダーで、グループのメンバーが男性で、で、プレッシャー感じたんですかね。

 で、プログラムです。


1. 主語と関係性と、状況を共有する。

2. 対等、平等な「主語」はどれ?

3. 「わたし」で語っている人ひとはだれ?

4. 関係性の主語を使う人に対してどうすればいい?


ぜひ、こちらから詳しい流れをご覧ください。

http://ericweblog.exblog.jp/237714451/



◆◇◆3. ESDファシリテーターズ・カレッジのご案内 ◆◇◆


 ERICの主催研修ESDファシリテーターズ・カレッジは、後期はスキルです。


 参加のスキルに三つあると、ERICでは研修に取り入れていますが、今回、久々に「わたし」を育てるを入れました。「わたし」「あなた」「みんな」の中で、これまでは対立の扱い方や社会性、行動力を伸ばすことが参加の力だと思っていたのです。

 しかも、「わたし」を育てるというのは参加型の中で「ノートテイキング」を入れたり、「三つの省察」をやったりする中で、伸びるのだから、わざわざ取り上げなくていいよな、なんてことも考えていたのです。


 しかし、「あいのなさ」をひしひしとした危機感として気づいた以上、「わたし」という主語で語る力を伸ばすことが課題なのだと悟りました。やります。


 今回「わたし」について、あのバイブル的テキスト「Esteem Builder」から、「指導者の資質」をどう伸ばせるかを中心に行います。果たして、「あいのなさ」を自覚している教育的指導者はどれほどいるのだろうか? いるのか?


 そんなことも含めて、自尊感情の五つの要素「安心」「自信」「関係」「目標」「達成」について、伸ばすための指導者の声掛け、そして、学校全体での取り組みのあり方などを考えていきたいと思っています。


 ぜひ、ご参加ください。


スキル「わたし」2017年9月23-24日



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by eric-blog | 2017-09-09 12:49 | Comments(0)
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