ERIC NEWS 555号 by ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年8月20日

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ERIC NEWS 555号 by ERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年8月20日

ESDファシリテーターズ・カレッジ! すべての学びを参加型で!

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                   (文責: かくた なおこ 角田尚子

                     http://ericweblog.exblog.jp/

twitter : kakuta09  FBもやってます。)


おめでとうございます! ERICニュース555号! Go Go GO!


2006年1月から配信を始めたERICニュース。去年7月500号を祝いましたが、祝う機会が少ないので、555号でも祝っちゃおう!


一年で55号ぐらい出しているのですから、すごくないですか? 改めまして編集人の皆様、ありがとうございます。そして、読者の皆様、ありがとうございます! 


なかなかリアクションがいただけないので、届いているのかどうか、読まれているのかどうかと気に病みつつ。時々、注文が入るので、ま、いいか。自分自身も毎日届くメールニュースなど、ほとんどスルーなので、気にしない。


世の中はますますad hoc、その場限りの出会いとチャンスに支配されてきていますよね。だからこそ、よりよい成長のためには出会いの情報をキャッチするアンテナが大切。


ERICニュースを読んでいる人の多くは「発信者」でもあると思います。でも、対話の黄金律は、1対3、熟慮の黄金律も1対3。発信ばかりでもだめ、受けるばかりでもダメ、受け流すだけでもダメ。熟が大事。


時代の流れとともに生き、時代の流れに棹さして流れを変えながら生き、よりよい未来に向かう気力、充実していますか?


夏、特にお盆の時期は、わたしにとっては誕生日もありますが、先祖霊も含めて生き物の存在感濃度が高い時期なんですよねぇ。ま、湿度が高いだけかもしれませんが。環境がそのまま体調という。


だから、情報が入りやすく、取りに行きやすい時期なのです。そして、秋に向けて「熟」していく仕込みの時期でもあります。


みなさま、夏の仕込み、たっぷりできましたか?

まだまだ残暑がぶり返しそうなこれから、ご自愛ください。「熟」にも体力要りますからね。



◆◇◆目次◆◇◆


◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.14

◆◇◆2. マイクロアグレッション 微細な悪意が心を穿つ

◆◇◆3. ESDファシリテーターズ・カレッジ2017 のご案内 [略]

◆◇◆4. by ERIC 在庫処分2016![略]

◆◇◆5. with ERICこれまでの活動[略]



◆◇◆1. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.14◆◇◆


この連載では、ERICが設立当初から10数年にわたって開催したグローバル・セミナーを紹介しています。(担当: 鬼木たまみ)


◆◇第13回 グローバル・セミナー(2002.6.1-2)

  • テーマ:生涯学習社会の実現に向けて
  • 講師:稲垣有一(大阪市立築港小学校)、小田隆博(盛岡大学企画総務部)、杉山尚子(GITC:GLOBE INTERNATIONAL TEACHERS CIRCLE)、赤石千衣子(ふぇみん婦人民主クラブ)、稲邑恭子(フェミックス)、木村幸一郎(ジャパン・エコロジー・スクール)、中村正子(古紙問題ネットワーク)、角田尚子(ERIC)
  • 出版:『レッツ・コミュニケート!』


第13回グローバル・セミナーは、ERICが学び続ける社会としてその実践をめざしている「生涯学習社会」をテーマに、ERICの主催で行われました。


この回のセミナーは、1日目は「生涯学習社会の構築」という視点で、学校教育、社会教育、市民活動の3つの立場からの問題提起を受けて未来へ向けたあり方を探り、2日目は初日の成果を踏まえ、環境やジェンダーの分野で活動してきた人々と過去の共有と現状分析を行い、「2030年にはこうあってほしい」という未来のシナリオをつくり、そのために身につけたい「民主的スキル」を考える、という2日間のプログラム構成になっています。


「ERICは、年一度の割合でグローバル・セミナーを開催してきました。初期のグローバル・セミナーは、海外の教材の翻訳とタイアップした形でゲストを招き、学びを深めるというスタイルをとってきました。99年度以降は、これまでのその蓄積をもとに、独自の出版物を出し始め、主催研修を構造し始めた「ERICの充実期」と言えます。主催研修の柱も徐々に固まり、「独自の形で参加者といっしょに作り上げてきた学びを出していこう」という気運が生まれました。


そこで、今年度は、わたしたちが参加型手法として身につけよう、提供しようとしてきたものをあえて「民主的スキル」と言ってみることにしました。自分たちがこれまで信頼してきて進めてきた「参加型手法」の枠組みをゆさぶり、参加者とともに共有し、再構築する試みとして「民主的スキル」という言葉を、さまざまな場面で使っていこうと思います」(セミナー「開催の背景」より)


「9.11以降、平和とは何かについて問い続けている。暴力を介さず問題解決していける、その方法を「民主的スキル」と呼んでいきたい。参加型手法をあえて「民主的スキル」と呼んでみることで、参加型手法がどれだけ平和の構築に向けて役に立っていけるか、見ていきたい」(パネルディスカッション「生涯学習社会と総合学習」、角田発言より)


「大切なことは未来のビジョンを共有した上で、1.参加者や学習者と一緒に身につけたい「民主的スキル」を考える。2.「民主的スキル」を身につけるための行動計画を立てる。3.いっしょに評価し、改善する方法を考える。この一連の作業を行うプロセスそのものが、民主的であるといえないでしょうか」(ERIC 通信第14号 「グローバル・セミナー2002 報告」より)


2002年のセミナーで描いた「ありたい未来」にどれだけ近づいているのでしょうか。

私たちは平和の構築のための「民主的スキル」をどれだけ身につけられたのでしょうか。


*セミナーの2日間で参加者とともに考えた「民主的スキルとして育成したいもの」は150を超え、それらは「民主的スキルカード」としてセミナーの報告とともに、レッスンバンク「グローバル・セミナー2002 生涯学習社会に向けて」に収められています。


*第13回グローバル・セミナーの当日プログラム、記事はこちらからご覧になれます。

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs02_news.pdf


  • テキスト、レッスンバンクのお申し込みはこちらからどうぞ。

・「グローバル・セミナー2002 生涯学習社会に向けて」(LB11-8)、10ページ、200円

http://eric-net.org/text-order.html


[追記: かくた]


海外からの翻訳物の紹介から「自立」して、日本社会における現代的な課題に答えつつ、Learning Society学び続ける社会を目指して、参加型学習の生涯学習にとっての意義を考えたセミナーでした。

NPOの活動が多様な当事者支援活動に細分化され、そして専門化している現状を思うと、どうすれば「教育」がそれらの多様な実践をつなぎ合い、協力と協調によって、より良い社会のビジョンを描く上での共通した取り組みであることを、多様なNPO、運動団体に説得し続けることができたのだろうかと自問します。

また、参加者の数が伸びないことも、一般社会も同じ課題を抱えていることを示していると思います。極端な主張、悲惨な当事者、献身的に支える支援者。どんなに当事者が「かわいそうとは思って欲しくない」と言ったとしても、人が集まるのは、そのような極端でわかりやすい物語を聴く場なのです。


2002年のセミナーから15年。総合学習が導入され、アクティブ・ラーニングや「対話的で深い学び」が喧伝されるようになったなど、変化はあります。しかし、それらの変化は、学校教育という、わたしたちの社会が最大の教育的資源をつぎ込んでいる現場を根本的に変えるものになっているのでしょうか?


教育は、エリートのためのものではなく、社会に有用な専門家の育成のためだけのものではない。教育は、わたしたちの社会の生き残りのためなのです。


よりよい生き残り方とは、どんなものだと、あなたは思いますか?


環境倫理では三つの倫理を言っています。いまの世代のニーズが満たされること、地球に生きる生物のニーズが満たされること、未来の世代のニーズが満たされること。


これらの倫理に叶う生き方が、よりよい生き残りであるのです。


教育は、よりよい生き残り方のための価値観、行動、意欲、スキルを育てるためのものなのです。


よりよい未来を思い描くことは、いまのわたしたちの行動に指針を与えてくれるのです。


個人として、社会として、組織として、学び続けることは、なぜ必要なのでしょうか? 学び続けることが、成長の鍵であるからです。


教育が成長のためでないとすれば、それはなんなのだということになりますが、成長と聞いて「経済的成長」だけを考えるのではないということです。いまは極端に「経済的成長」とリンクした教育活動に重きが置かれていますが、「社会的成長」、そして一人ひとりの「いのちの質Quality of Lifeの成長」もまた、教育的な意味での成長であるはずです。


2002年のセミナーが、先年の9.11の、そして1月以来の中東戦争の、影をどのように受け止めていたのか、今となっては思い出せないのですが、そのようなショックの中で、日本の政府予算などに、大きな変化が起こっていたことに気づくのは、ずいぶん後になってからのことでした。


Never too late. Tomorrow starts today. 気づきなさい、いま、ここで。


[略]


◆◇◆2. マイクロアグレッション! ◆◇◆


『ちがい ドキドキ 多文化共生ナビ ~在日外国人教育実践プラン集~』

大阪府在日外国人教育研究協議会、2017


7. マイクロアグレッション 無意識の言葉が心に刺さる ~気づいてほしいこの思い~」


FBでも書き込んできたのだけれど、どうも「カタカナ語」にすることの抵抗感がある。アグレッシブって決してよい意味の言葉ではないよ。なのに、マイクロがついて、なんとなく格好いいアグレッション? 「無意識の」という枕詞も気になる。


この英語のものを和訳してくれたページの事例を読むと、それは明らかに悪意である。攻撃性という言葉を使わずに、表現すべきではないと思った。

http://karapaia.com/archives/52149171.html


そこで、こんな工夫をしてみた。


アグレッションとセットで考えてもらうということ。


実践してみてわかったことは、「情報カード」の情報量が、アクティビティとして扱うには多すぎる。どのように読ませるのか、その工夫がわからない。分担読み? 一人読み? 一人読みにしてしまうと、その後グループ作業に戻すのが大変だ。


わたしとして、英語版の方がわかりやすいように思うが、日本社会ではない表現だったのかなあ。


プログラムはこちらから。

http://ericweblog.exblog.jp/237591175/


カードを活用した時に活用したワークシートはこちら。

http://ericweblog.exblog.jp/237555674/



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by eric-blog | 2017-08-19 16:28 | ERICニュース | Comments(0)
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