子供の死を祈る親たち

子供の死を祈る親たち

押川剛、新潮文庫、2017

2855冊目


1992年から警備会社による精神障害者移送サービスを始める。1996年からはこの業務に集中。20年以上のキャリアがある。『「子供を殺してください」という親たち』など、著書多数。


ひきこもりではなく「たてこもり」の様相を呈してきているぐらい、長期化、複雑化している家族の問題。


子供からの暴力

金銭の無心

居宅からの締め出し

支配と奴隷化


など、親の側からは「被害」が連なる。

子供本人には精神疾患、健康劣化、関係性の欠如、社会生活の剥奪などが重なる。


著者は問題の根っこにあるのが「お金」であるという。334

正しいお金の価値と、稼ぎ方を教えること。


あるあると育てても、ないないと育てても歪んでしまう。


不安、不満、怒り、が家族関係を蝕んでいく。


これからどんな時代になるのか、どんな社会に子供たちは生きることになるのか。


「お金で買えないもの」をどれだけ持てるかが生き残りの鍵になる。345


ローカルに根付いたタテヨコの関係。


入院を否定して、地域に移行することだけが善ではない。


■告発 指導相談所が子供を殺す

■「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち


病を抱えている家族に関わっていく上で、精神保健の専門家や児童福祉司が十分なトレーニングと技術を経てきているとは言い難い。427


危機介入に特化した「スペシャリスト集団」の必要性。430


それが複数の関係機関をつなぎ、たらい回しを防ぐために必要なことではないかと、著者は言う。


脱施設化、地域移行。それに対応できるには地域住民への適切な情報のかいじ、意見や見解を求めること、参加してもらうこと。それができなければ、真の「共生」はなしえないのだと。437




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by eric-blog | 2017-08-09 17:38 | □週5プロジェクト17 | Comments(0)
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