識字神話をよみとく 「識字率99%」の国・日本というイデオロギー

識字神話をよみとく 「識字率99%」の国・日本というイデオロギー

角知行、明石書店、2012

2732冊目


ヤッホー! 読みやすい本である!

何よりも、著者名のよみが明確である。ふりがなつき。

章ごとに、初出の人名はひらかなで、カタカナ語も英語と併記されている。

英語、外国語の氏名も、姓名の順なので、参考文献リストに混乱がない。


漢字で表記しないものは「意味づけ」が可能な単語である。つまり、日本語の「みる」に、いろいろな漢字が当てはめられる。それを一つの漢字に縛られないために。


頼むからこの表記法を徹底してくれーー!


しかし、「識字率99%」というようなイデオロギーを垂れ流して平気なこの国ではそんな革命は起こりそうにない。識字による差別を強化すらしたい人々もいそうだからね。


識字率99.6%というのは戦前の数字らしい。神国日本バンザイ!である。


漢字のおかげで読字困難症が少ないというのもガセらしい。研究していないだけなのだ。識字も同様。読めない人はない存在として対策をサボっている。


そもそも「読める」とはどの程度なのか? 限界識字者という存在にも目を向けない。


日常の「よみかきイベント」を探れば、実際には14%ぐらいが限界識字者であるらしい。


学術用語もカタカナ語ではなく漢字で書かれると「水頭症」とか、何かわかったようになる。そのことを研究して人がいるらしい。


一方で「漢字イデオロギー」というのもある。戦前、兵隊の思考を鍛えるために漢字多様化政策すら取られたらしい。


漢字知識を持ち合わせた識字者による同じ識字者を相手として作り出した言説。それが漢字イデオロギーだ。168

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by eric-blog | 2017-03-21 13:30 | □週5プロジェクト16 | Comments(0)
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