住民と市民 違いについて、まとめてみた。
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こんなに手放しで喜んでいいようにも思えないが。
行政が統治し支配する客体が「住民」である。住民は被治者で行政サービスの受益者である。「住民」という言葉には上下意識が染み付いている。その上下意識は住民の側にも根強く存続しているのである。
「市民」は、公共性の感覚を体得し全体利益をも考えて行動することのできる人。政策の策定と実行で自治体職員と協働することもできる人である。
いずれかだけの人はいない。
国民
臣民
市民
住民
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| 歴史 | 発展 |
市民 | citizen | 政治的共同体の主権者/国家公民 | 都市国家における自治権者 | 世界市民、地球市民 など。差別を超えて、平等に参加することができる |
国民 | a nation/ a people |
| 国民国家の成立を背景 | 国民投票 |
住民 | resident | 行政区に籍を置く居住者 |
| 住民投票 |
臣民 | subject | 君主国において、君主の支配対象をいう |
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語源としてはcitizenが一番古いようだ。
その上で、市民と住民を比較してみる。
| 対行政 | 運動 | 組織 | メンバー | 運動方法 |
市民 | 主権者、対等、行政が「公僕」 | テーマ型 |
| ビジョンや価値観を共有 |
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住民 | 上下関係、受益者 | 地域利害型 |
| 当事者 |
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以上のカテゴリー以外にも、いくつかの指標を考えることはできるだろう。例えばGGBBのように。
わたしの関心は、欧米型の市民運動と日本における市民運動の違いであるが、例えば死刑廃止運動にしても、当事者支援という色合いが濃いのではないか。一般的な市民運動として、人権という価値観で広がるよりも、属人的に、「この冤罪は許せない」というニュアンスが強い。
当事者でない人たちを支援する、つながることが市民運動であるとも思うのだが、住民運動の場合、