ERIC NEWS 548号 atERIC/fromERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年7月2日

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ERIC NEWS 548号 atERIC/fromERIC ともによりよい質の教育をめざして  2017年7月2日

ESDファシリテーターズ・カレッジ! すべての学びを参加型で!

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                   (文責: かくた なおこ 角田尚子

                     http://ericweblog.exblog.jp/

twitter : kakuta09  FBもやってます。)


 6月25日に、ERICのNPO18期/団体29期の総会が無事終わりました。すでに先週のERICニュースで佐藤宏幸さんが報告してくれましたが、短時間ではありましたが、四つの課題についてグループに別れて、検討、ネクストステップを作り出すことができました。


 様々な形でERICに関わりを持った方々、約1400名に届けているこのニュースレターですが、二つ、お願いがあります。


 一つは、ERIC収活関係者アンケートにご協力ください。検討課題ワーキングで共有された視点をさらに精査していきたいと思っています。8ページと大部ではありますが、ご関心のあるところだけで結構です。ご意見をお寄せください。

http://www.eric-net.org/news/ERICsurvey2017layout.docx


 もう一つは、ネクストステップの一つ、「資料室ミーティング」にご参加ください。7月10日(月曜日)午前10時から行います。担当してくださっている鬼木さんは毎週火曜日に出勤されていて、先週の火曜日には梅村さんが立ち寄ってくださり、相談に乗ってくださっていました。人に話す、共に作業すると言うのは、資料室整理のような機械的に思える作業をクリエィティブで、より有意味なものにしてくれますね。ぜひ、皆さんもお時間がある時にお立ち寄りください。


 今月末はERIC主催研修ESDファシリテーターズ・カレッジ テーマ「環境」です。7月29日30日です。ぜひ、ご参加ください。


◆◇◆目次◆◇◆


◆◇◆1. ERIC収活プロジェクト、四つの課題

◆◇◆2. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.8

◆◇◆3.  ファシリテーター・ハンドブック10「コミュニティの課題解決」

◆◇◆4. ESDファシリテーターズ・カレッジ2017 のご案内

◆◇◆5. by ERIC 在庫処分2016!

◆◇◆6. with ERICこれまでの活動


◆◇◆1.  ERIC収活プロジェクト、四つの課題 ◆◇◆

 ERICの今後について、主に三つの時期を想定して、今回の総会では第1期について主に検討いたしました。


 収活の時期を次のような三期で考えたいと思います。

執活期: これまでの活動を続けながら、活動収拾の準備を進めていく段階[-2022*]

収活期: 事務所を移転縮小し、できる限りの活動を行う段階。[-2030]

終活期: NPOを解散し、財産を処分する段階


 アンケートにも書きましたが、総会では四つのグループに分かれて課題について検討いたしました。


1. 既存資料の電子化ネット化  「資料整理ミーティング」

2. 事務所機能及びライブラリー機能の移転

3. ファシリテーター・ハンドブック出版

4. PLTのこれからとテキスト提供のあり方


I. 検討課題についてグループに分かれて、20分で作業


1. 資料室のPDF化を中心に検討したグループからは以下のようなポイントが共有されました。

○誰が見たいのか?  

・過去のERICの参加者、関係者

・これから教員になる人

・研究者

○何を残すのか?

LB

・研修プログラム記録

・個別の過去プロジェクト

○どのように保存するか?

・既存のERICサイト

・国会のデジタルアーカイブを参考にする

・利用者に売って収入を得よう!

・辿り着くためのキーワード→資料→サマリー→本編

○管理の維持継続

・ネットワーキングに預ける(賃貸型)

・オンプレミス保管場所を確保する(買取型)

○維持管理のための体制について考える

・ホームオフィス化する


このグループの視点は、他のグループにとっても役に立つ内容が多かったです。


2. 活動の継続について、特に事務局機能について検討しました。

以下の項目について5年間のタイムラインを作成する。

・資料室大学などの資料室や研究センターと相談する

・研修主催受付、プログラム提供、記録保存

受託受付、派遣交渉、記録保存

・事務機能 会計、名簿、登記・報告


3. ファシリテーター・ハンドブック

・エッセンスのフォーマット[3-5ページ程度、プロップで概要、説明文、アクティビティやワークシート]

・目次が大事。


 すでに10回ほど、連載していますが、主に「プレゼンテーション」のありかたについて、大きな方針変換が必要となりました。

 毎回PDFでダウンロードできるようにしていますが、逆にそのためにそれぞれの長さが本当にまちまちになっています。出版を前提にしていれば、このようなことはありえないのですが、PDFであるために、「必要なところを読めばいい」「必要なことを検索すれば良い」「必要なところを印刷すればいい」と安易に考えてしまうために、どうしても分量や提示の方法に甘さが出てしまっています。

 たとえ個別のPDFファイルでも、レイアウトや構成はしっかりしていないと見にくいのではないか、利用しにくいのではないかと言う指摘がありました。

 作業は大変になりますが、連載を焦らず、レイアウト、構成を再度検討し直して、再編集しようと思います。



4. PLT日本事務局の活動について 

・テキストはオンデマンドで印刷できる。

PLTを体験する機会を増やす

・「森のようちえん」がブームだが、「自然の中で遊ばせればいい」という考えでやっていて、指導者の資質の高さが求められることが理解されていない。

・米国事務局でe-learning用の電子化が始まっている。ERICの強みとして、翻訳をすすめるのが良いのではないか。


PLTの研修は、ERIC主催以外の研修も含めて、環境省の「人材育成」事業に登録されているので、報告義務有ります。その業務を誰が担えるかも課題の一つです。


II. 検討課題について「今年やるべきこと」を5分でまとめる、予算化する。


最後に、それぞれのグループに、今年一年のTo Do Listを考えてもらいました。

共有は逆順で行いました。


4. PLTe-learning補完的資料から五本、翻訳する。

  森林ミーティングを行う。

  PLTを体験する機会を増やす(集中的に頑張りたいと思います。講師派遣について、ぜひご相談ください。)


3. フォーマットの検討と目次の作成、今年度中。そんな悠長でいいのか?


2. 事務所移転について専門家にコンサルする

  これまでの未払金を書き出す

  資料整理日を設定して、集中的に行う。年5回ほど。→次III参照。


1. グローバル・セミナー参加者に聞き取り、鬼木さんの資料に「追記」をお願いする。鬼木さんの作業の予算化。

・過去プロジェクトのPDF化は今年度中に


III. すぐやるプロジェクト 日程の確認


■資料整理ミーティング

7/10 午前10:00-


ぜひ、ご参加ください。



◆◇◆2. 連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.8◆◇◆

(担当:鬼木たまみ)


この連載では、ERICが設立当初から10数年にわたって開催したグローバル・セミナーを紹介いたします。


◆◇第7回 グローバル・セミナー(1995.11.11-27)

・テーマ:フォトランゲージを学ぶ

・ 講師:ロズリン・マクドナルド(ワールドビジョン・オーストラリア教育担当スタッフ/オーストラリア)

    飯沼慶一(成城学園初等学校)、梅村松秀(都立竹台高等学校)、河村信治(写真家、板橋区立エコポリスセンター)、

    高島みゆき(開発教育を考える会、都立小川高等学校)、富岡紀子(開発教育を考える会)、長倉徳男(オルタ・トレード・ジャパン)、福澤郁文(グラフィックデザイナー)、米山敏裕(開発教育協議会)、角田尚子(ERIC)

・会場:東京YMCA国際奉仕センター

・ 地域セミナー:秋田、岩手、大阪、愛知(4府県、6回)

・作成教材:『地球家族―フォトランゲージ版』


第7回グローバル・セミナーは、東京YMCA国際奉仕センター、開発教育協議会、オルタ・トレード・ジャパン、ERICの4団体の共催で行いました。


この回のセミナーは、海外の講師だけでなく、国内の学校教員や開発、環境、写真、ビジュアルの専門家など幅広い分野で活動をしているみなさんと検討会を重ね、それぞれに当日のファシリテーターも担ってもらう学びあいの場となりました。


「フォトランゲージにおいてファシリテーターに求められることは、写真そのものの説明よりも、そこから引き出される問題に対する深い理解があることだ」(ロズリン・マクドナルド氏の基調講演より)


「いろいろな気づきを引き起こすからこそ、いろいろな学びがある。いろいろな学びがあることを受け入れる指導こそが求められている。学びを共有するために必要なのは、共有された時/共に流れた時間であることを忘れてはならない。そして他の人々の暮らしに思いをはせる。そのような学びから得られる共感が、いまの時代をともに生きるすべての命あるもの、すべての未来の世代との共生への意欲へと育っていくように、この「地球家族-フォトランゲージ版」」を授業に、社会教育に活用していただきたい」(『地球家族-フォトランゲージ版』ガイドブックより)


近年は、インターネット上に365日24時間、さまざまな写真が溢れかえるようになり、スマホをはじめとするカメラ付き携帯電話、小型デジタルカメラなどの普及により「写真」とわたしたちの距離感や関わりがずいぶん、変化してきました。

そのような時代だからこそ「フォトランゲージ」の意味と手法の背景にある価値観をいっしょに考えていきたい、いま、あらためてそう思います。


*第7回グローバル・セミナーのプログラム、紹介記事はこちらからご覧になれます

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs95_news.pdf


*ロズリン・マクドナルド氏の基調講演「Photolanguage to Teach Global Issues」の講演原稿はこちらからご覧になれます(英文)

http://eric-net.org/project/global_seminar/gs95_lecture.pdf



ERICではセミナー開催に先立ち、1994年にピーター・メンツェル氏の写真集『地球家族』を原典とした写真素材『地球家族-フォトランゲージ版』(カラー、B4サイズ、30枚セット)をガイドブックと併せて発行しました。

版権の関係で限定部数しか制作できなかったため、在庫がなくなった後もくりかえし再版の要望があり、現在でも問い合わせや貸し出し希望がある教材となっています。

昨年の事務所内整理の際、提供できる在庫がわずかながら出てきましたので、ぜひ、この機会にお求めください。原典の写真集もございます。

* 『地球家族―フォトランゲージ版』(2500円)は残り6セット!、写真集『地球家族-30カ国のふつうの暮らし』(1893円)は3冊のみです。

送料一件につき500円です。

http://eric-net.org/text-order.html


* 『地球家族―フォトランゲージ版』のガイドブックは、第3版まで改訂を重ね、レッスンバンク17-8として提供しています(24ページ、1200円)

http://eric-net.org/text-order.html


■追記(かくた)

 あっという間に、鬼木さんによるグローバル・セミナーの紹介も半分になりました。残り7回も楽しみです。この回からはわたし(かくた)が事務局長として企画立案の段階から関わったものになります。思い出は尽きないですし、他の関係者からの「追記」も是非お願いしたいところですが、最も印象深いエピソードに絞って、共有しておきたいと思います。


 オーストラリアの「フォトランゲージ」の組み写真はとても衝撃的なものでした。白黒写真の上に、抽象的な絵柄で、続く線路や公園のベンチに座る老人など、キャプションなしではどのようにでも受け取ることのできる写真なのです。(原本はもちろんERICの資料室にあります。)

 その中から、自分の気になる写真を選んだり、テーマを表現する組み写真を選んだり、キャプションをつけたりなどの活動を行うことで、「自分の解釈」と他者の解釈を突き合わせて、より深く広い洞察に至る、そんな活動でした。

 その後、大学入試でピーター・メンツェルの『地球家族』の写真が使われることがあり、「この国はどこか」「何をしているのか」「何が課題か」などのような問いが並んでいることに大きな衝撃を受けました。確か、誰か抗議もしたのではなかったか?


 拡散的思考を刺激するフォトランゲージを使いながら、「閉じられた問い」によって収斂的思考のみを求めるのかと、愕然としたものです。

 「何者かになる」ために焦るように大学時代を生きている学生たちは、この収斂思考による育成の結果ではないかと思います。結果、幅広い好奇心も、深い探究も、生き生きとした「わたし」を生きることも、枯渇しているようにも思います。あらかじめ設定されている答えを探すのではなく、「わたし」にとって意味ある答えを見つけて欲しいと思います。

 誰かが切り取ったこの地球上のとある風景、絵柄、構図と出会うことは、あなたにとってどういう意味を持つのでしょうか?



◆◇◆3.  ファシリテーター・ハンドブック「効果的な学習」◆◇◆


 総会で検討課題の一つにあげさせてもらい、参加者にご協力いただいて、素敵な案がまとまりました。


1. 一つひとつを「モジュール」と呼んできましたが、モジュールは単位量としても重い感じがして、ついついボリュームを増やしてしまいます。とりあえず、「エッセンス」と呼んでおくことで、本当に伝えたいことに絞ることができるように思いました。


2. 一つひとつのボリュームは、3-5ページ程度が限度であろうと、たとえダウンロードであっても、長すぎるのは活用しにくいのではないかと言う提案をいただきました。


3. 構成は「プロップ的まとめ」「解説」「アクティビティ/ワークシート」のように、概念的まとまりとその理論的背景の解説、そして、応用するためのアイデアなどで構成するのが分かりやすいのではないかと言うことになりました。


『いっしょにESD!』のプロップ感と、『環境教育指導者育成マニュアル』の理論+アクティビティのアイデアの合わせたような感じですが、言うは易し、行うは難し。まだ、試行錯誤ですね。


とりあえず、これまでご紹介した「エッセンス」を共有しておきます。


14月9日536号効果的な学習FH17EffectiveLearning.pdf2ページ

24月16日537号1.経験学習構成的に学ぶFH17Constructivism.pdf2ページ

34月23日538号経験を味わうFH17Reflexitive.pdf6ページ

44月30日539号経験を共有するFH17CooperativeLearning.pdf5ページ

55月7日540号問う力FH17Questioning.pdf9

65月14日541号経験の広がりFH17Scope.pdf7ページ

75月21日542号経験の広がり-発達段階FH17Sequence.pdf6ページ

85月28日543号テーマ・ワークFH17ThemeWork.pdf3ページ

96月4日544号経験学習のリアリアFH17Realia.pdf5ページ

106月11日545号コミュニティの課題解決FH17Community.pdf8ページ


使い勝手の良いものにしたいですね。


評価のポイントは以下のような三点でしょうか。

1. ネット上のアクセシビリティ

2. 一つひとつの一覧性

3. ファシリテーター育成研修にとっての重要性


ぜひ、アンケートにご協力ください!

以下のERICホームページからダウンロードできます。

http://www.eric-net.org



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by eric-blog | 2017-07-01 15:02 | ERICニュース | Comments(0)
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