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職業は武装解除

職業は武装解除
瀬谷ルミ子、朝日文庫、2015
2611冊目

天邪鬼な性格? 生意気な子供? 人がしていない分野や仕事?

20代は現場を見ようとさまざな紛争地での仕事につく。アフガニスタンもその一つ。

30代で「日本と紛争地をつなぐ」ことに関心を持つようになる。国際的に活動している人に国籍は関係ないと思っていたのに、実際の武装解除の現場では「日本人だから武装解除に応じるのだ」と言われたり、アメリカ人だと働きにくいと言う経験を聞いたりした結果だ。

JCCPの事務局長。

治安
生活
自立

紛争地の人々に選択肢を増やす。自力を出せるようにサポートする。

最後の4つ目の課題が「和解」だ。
これについてのアイデアはこの本からは得られなかったが、簡単ではないのは確かだ。

著者がこの人生を歩んできた上で大切にしていることが三つ。
一つ目が想像力。相手の様子で気になったことがあれば「なぜだろう」と考える。頭の中で状況をシミュレーションし、自分にとって好ましいと思える展開になルマで繰り返す。これは面白いね!
二つ目は、「あと一歩」もう一度ダメもとで別の方法でやってみる。
三つ目は、岐路にたった時、俯瞰的にみること。30年後の自分はどうなっていたいか。

なぜ、日本が紛争地のことを考える必要があるか。

今の拠点のないネットワーク型テロ。テロは身近。
日本の中立性と大戦後の復興の経験。希望。

資金か自衛隊か以外の道を探すべき時期に来ている。

日本。これからの50年後に向けてありたい私たちの姿を作っていくべき時期。

文庫本は三年半後の出版。単行本は2011年。

谷山さんの本といい、伊勢崎さんの活動といい、中村さんの実績といい、日本人ということで広がる地平線があるのだ。勿体無い。
by eric-blog | 2016-10-11 09:02 | □週5プロジェクト16
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