悪役: 世界でいちばん貧しい大統領の本音
アンドレス・ダンサ、エルネスト・トゥルボヴィッツ、汐文社、2015
2468冊目
この4月に、ウルグアイ元大統領のホセ・ムヒカが来日する。ぜひ、スピーチを聞きにいこうと思っているが、本も読んでおこうと、探してみたら、なんとも刺激的なタイトル「悪役」という本があった。
彼が大統領の時代に、海外訪問先も含めて長時間時間をともにしたジャーナリストによって書かれたもの。
Una oveja negra al poder 翻訳ソフトにかけると力への黒羊。
やんちゃ坊主とか、はぐれものというような意味があるようだ。
1964年には盗みで逮捕されたこともある。その後トウパマロスのメンバーとして逮捕投獄もされている。
自由の拡大は無政府主義によって可能だ。それがムヒカの考え方だ。
彼は「無礼者」でもある。ウルグアイの大統領府にも「典礼」担当職員が20人もいる。ムヒカ在任中、彼らはなすこともなく、ヒマだったのだ。
ネクタイをしない大統領。
質素に生きるということを大統領官邸においても実践し続けた人。
メッセージは明確だ。
そして、そのようなルメッセージを発する人は、黒い羊なのだ。