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基準値のからくり 安全はこうして数字になった

基準値のからくり 安全はこうして数字になった
村上道夫他、講談社ブルーバックス、2014
2442冊目

レギュラトリー・サイエンス=従来型の科学で得られたデータや知見と、政治や行政による規制・調整・政策判断などとの間にあるギャップを埋める「橋渡し」の役割をする科学 17

基準値は科学的に決まったものではない。ゼロリスクはない。

しかし、いったん決まると「数字」だけが使い回される権威となる。また、権威であるからには、なかなか変更されない。

安全とは「受け入れられないリスクがないこと」 「ガイド51」(IS0/IEC Guide 51)による定義 7

放射性物質の基準値を出す場合には  115-
・ヨウ素について「放射性崩壊」を前提としている
・セシウムは「希釈率」50%を前提としている
・「対策費用」も算定の基礎に入れられている。

避難解除についても20mSv以下となっているが、1mSvを主張する人もいる。それぞれの権利が補償されるべき。そのような議論ができることを前提とすべき。一方で、5mSv以下でも年間死亡率の増加は充分低いという報告もある。194

だよねぇ。わたしも5mSvぐらいで攻防するのが妥当だと思うけれど、2011年5月に、まず政府が20mSvと出してきて、1mSvまで戻して、そして、いま政府は実効的には20mSvにしている。議論の在り方そのものが、ばかばかしい限りだ。

バスの事故があったが、安全基準の決め方のおかしさも指摘されている。
どこかにまとめられていたなあ。

おやおや、丸川環境大臣がこんなこと言っていますね。
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160208/KT160207ATI090036000.php

何の根拠もない、とは恥ずかしいなあ。さすがに。
by eric-blog | 2016-02-08 14:14 | ■週5プロジェクト15
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