自衛官が共産党市議になった 憲法9条が結んだ縁
井上圭一、かもがわ出版、2015
2432冊目
すごい人だなあ! 直情実践。
自衛官と言っても、18歳から9年間のことだけれどね。
元自衛官って肩書き、反戦運動などで見るけれど、たいてい若い時にやめている。でも、その結束の強さは、厳しい訓練から来ているのかなあ。
市議になってから、地元の自衛隊の方たちに「戦争法案」についての意見を聞いているのだが、のべて反対。しかも、家族の方がよけいに反対。命令だったら仕方ないと刷り込まれている本人よりも、家族はなんの配慮もないことにも怒っている。
さらに、さらに、石破さんなどは、「拒否する奴は死刑」なんてことまで言っているけれど、自衛官が戦争で死んでも「殉職」にはならない! なんてこと知っていました?
警察、消防、海上保安庁などは、職務の上で死んだら殉職となって死亡退職金や遺族年金が出る。
しかし、自衛隊が「有事」で防衛出動する場合、戦争であるので、死んでも殉職にならない?! 25
心を病む人も多いだろうと井上さんは指摘する。まじめな性格の人が多いからだが、その心のケアをするのは「バソナグループ」。この大手企業も、戦争させたい側として、圧力をかけている。と。44
しかも、「自衛隊員」は育てるのにもお金がかかっているので、集団的自衛権を行使する場合は、民間人から。なるべく現役は温存するのではないかと。34
わあああ、血気盛んな若者が、もし召集があれば、行きそうだなあ。
自衛官ほど、武力での平和構築はできないことを知っている人たちはいないはず。もっと、元自衛官たちが運動に参加してくれるといいと。
日本人は凶暴だと、井上さんは見る。だから世界は恐れたのだと。
井上さんが語る「未来」もおもしろい。
これだけたくさんの原発がある国を攻撃する国はいない。そんなことをすれば、世界が破滅するから。
自衛隊は原発の周りに配備し、現在の駐屯地は障害者が生涯クラスことができる町にする。駐屯地はだいたいその中でくらせるような施設をすでにもっているので。
なるほど。土浦市。注目だね。