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山本太郎トークショー 2016年1月6日 at 十条

山本太郎トークショー

選挙は「身近」だ。投票はつながりだ。
お世話になっている誰かに頼まれて投票する。投票がまたお世話になって戻って来る。

そんな地域に根ざしたものが選挙だ。

「母」という小説で、大学を出た息子が、母との距離感に寂しさを感じるというのがある。

高学歴は、地域のつながりなしで生きられる人間をつくりだす。コネやお世話とは無縁の職業につける切符を手に入れるのだ。だから就活は競争になる。実力の。という前提になる。

就職すると地域とのつながりは、ボランティアということになる。地域ボスが仕切る祭りや行事に顔を出すか、新たなNPOを立ち上げるか。地域ボスの仕切りはセクハラ満載パワハラもどきすれすれである。「女」の仕事は決められている。

さて、そんな地域を避けてきた高学歴女性に「10票」はとれない。

わたしが生きる世界は、テーマ型コミュニティ、コミュニティというよりはネットワークだ。そこでは人種は二つに分かれている。「選挙なんか行ったことない」環境系に出会った時にはのけぞった。『竹谷よし子』のポスターがハリメグラされていることに危機感を持っていない人々。もう一方はさて、どうしたもんかと、わたしと同様に悩み、行動を模索している人。

地域のつながりとお世話では、確実に勝てない。地域にいないのだから。いても、手足でしかないから。トップはとれないから。

18才になる子どもが見てきたのは「地域の大人」だ。首を真綿で閉められている「学校の大人」は選挙を語らない。選別するだけで、差別するだけで、お世話もしない。

負けるわなあ。

でも、負けてでもやらなければならない。わたしが携わっているのは教育運動である。わたしは環境教育と人権教育を指導者に指導している。環境と人権という理念で未来を切り拓いていくことをめざしている。

地域が大事じゃないと言っているのではない。身近な関係が人間の支えであることを否定するつもりもない。しかし、わたしたちは地域のつながりだけで生きているのでもない。

選挙は国政につながっている。国政は国際社会につながっている。地域のつながりやお世話とは別の判断、情報によって決めるべきことである。

市町村議会の議員が、都道府県議会議員の選挙のために動き、彼らが国政選挙のために動く限り、国政は変えられない。

変えられなくても、訴えなければならない。理性に、理念に、未来に。

参議院選挙は負ける。負けるがあがき続けなければならない。どうあがくか。

山本太郎さんは二つの道なのだろうと言った。地域で生きて国際社会や消費社会とは無縁なものを紡ぐか、あるいはこの社会を選挙で変える道を選ぶか、なのではないかと。

道は無数にある。

ファンクラブのサイン会のような会場を後にしながら、理性と理念と理屈でつながっているネットワークへと、帰宅した。これがわたしの選択である。
by eric-blog | 2016-01-11 11:21 | ◇ブログ&プロフィール
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