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半農半Xという生き方

半農半Xという生き方
塩見直紀、ソニー・マガジンズ新書、2008
2406冊目

農業や林業など、自然の再生産から何かを取り出す産業は、基本的に「再生可能な資源」を活用するものである。それを化石燃料などで促成しようとしたり、大量生産につなげたりするのは、農林業がいまの「化石時代」から「金融時代」に入ってしまった時代の生産性に追いつこうとするためである。

それはできない相談なのだ。自然の再生産率は5%程度。森林の成長も、水産資源も、さまざまな違いはあるけれど、大きく見積もりすぎない方がいい。それでも、「成長率」はあるのだから。

そして、いまの時代、その「儲からない」農業だけで生き延びるのは、自然界へのストレスになる。もともと百姓というのは「百」の「かばね」の人だから、長らく農業生産以外の商品作物、換金作物、付加価値による現金収入の道を持ってきていた。

それを積極的なライフスタイルとして提唱しているのが、この著者だ。
http://www.towanoe.jp/xseed/
わたしみたいな言い方をしてしまうと、世界に何も新しいものはない。ま、それが年をとるということだろうねぇ。

しかし、再帰的な時代であるからこそ、魅力的な、再評価的なネーミングが、よい実践には求められる。参加型学習だって、「アクティブ・ラーニング」って呼んだ方がいいでしょう?

この言葉どの出会いは星川淳さんの「半農半著」からだそうだ。

さらに、「半農半X」な生き方は、全人的な生き方にもつながる。なんと、川喜田二郎さんの『野性の復興』からの引用だ。

里山ねっと・あやべ
など、かかわったプロジェクト多数!
http://ayabesatoyama.net
by eric-blog | 2015-12-16 11:44 | ■週5プロジェクト15
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