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アジア・太平洋戦争と全国水平社

アジア・太平洋戦争と全国水平社
朝治武、解放出版社、2008
2382冊目

1922年3月3日に創立、1942年1月20日消滅した全国水平社。

それは1937年7月の日中全面戦争勃発からの水平運動の帰結であり、アジア・太平洋戦争の開始直後のことだったと、著者は解説する。276

・戦争協力と右翼化という戦争責任
・権力の圧力への抵抗
・中央融和事業協会との合体と融和団体化、大和国民運動

というような課題が、消滅にからんでくるという。

1940年、全国水平社最後の大会、第16回以降から消滅までをていねいに著者はひもとく。

1940年8月28日、全国水平社第16回大会が東京の協調会館で開かれた。281

第一号議案は「皇軍勇士に対する感謝決議案」

どんなに国内では対立し、請願し、異議申し立てをしている運動でも、ひとたび、国の行う戦争に、自分たちの仲間が徴兵され、戦死していけば、感謝するメンタリティ。

このことだけで、ワークができるなあ。台本つくって演劇にしたらどうだろう?

この本は、水平社にかかわった多くの人のクロニクルである。これほどたくさんの人名で語られている歴史書。

今日が返却の期限なのだ! 残念! 北区図書館の本じゃないから、再び借りても、期限の延長ができない。しっかりと読める時に借りたいなあ。
by eric-blog | 2015-10-28 09:15 | ■週5プロジェクト15
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