いま、教育が問われている。
環境教育に始まって(残念ながら)、『心のノート』、原子力教育、道徳教育、そして、現在、総務省が政治教育について、と、「国定」教科書が、教科外について拡大している。 教科書検定制度は、基本的には民間の多様な観点から教科書が作られることを前提とし、一定の質を保証するために、検定がもうけられたはずである。 1980年代に、教科中心主義の受験戦争の過熱に対する反省から、知識中心で「銀行型」とも言われる詰め込み主義の学習方法を見直す気運が始まりました。 同時に、1970年代からの「人類共通の課題」についての学習、そして、問題解決のための行動が、教育に求められるようになりました。総合的な学習や「生きて働く学び」は、グローバルなトレンドでもあったのです。 一人ひとりの学習者のニーズに答える。 そして、わたしたちの人類の生き残りという課題に応える。 この二つを統合する答えは、学習者一人ひとりの人生の選択にあります。 「いまの社会は」どんな社会であるかについての認識ができるようにする。 そして、未来のビジョンを身近な人と、そして共同体と、社会と、国際社会と共有しつつ、自分の位置を確認し、道を選択する。 それが可能になるような教育内容と、そのような力をつける教育方法。 ESD持続可能な開発・未来のための教育では、「ビジョン」と「力」の二つの側面から、すべての教育を点検すべきだと提案しています。 「ポイントは、6つの概念(Ⅰ~Ⅵ)と7つの能力([1]~[7])です。」 https://www.p-esd.go.jp/checkpoint.html そして、これらの点検の視点は、国際社会と同意し、合意しつつ、日本もその内容の決定に参加してきたものなのです。 A. 持続可能な社会づくりに関わる以下の6つの概念のいずれかを扱っていますか? Ⅰ 多様性(例:社会は多種多様な物事から成り立ち、多種多様な現象が起きていること Ⅱ 相互性(例:社会は互いに働き掛け合うシステムであり、物質等が循環し、人と人が互いに関わり合っていること) Ⅲ 有限性(例:社会を成り立たせている資源やエネルギーには限りがあること) Ⅳ 公平性(例:持続可能な社会には、基本的な権利の保障などが、地域や世代を渡って公平・公正・平等であることが大切であること) Ⅴ 連携性(例:持続可能な社会は、多様な主体が状況などに応じて順応・調和し、互いに連携・協力することにより構築されること) Ⅵ 責任性(例:持続可能な社会は、多様な主体が将来像に対する責任あるビジョンをもち、それに向かって変容・変革することにより構築されること) B. Aの課題を見いだし、解決するために必要な7つの能力のいずれかを身に付けることができますか? [1] 批判的に考える力 (例:客観的な情報や公平な判断に基づき、物事を思慮深く思考・判断する力) [2] 未来像を予測して計画を立てる力 (例:過去や現在に基づき、あるべき未来像を予測し、他者と共有しながら物事を計画する力) [3] 多面的、総合的に考える力 (例:人や物などのつながりや広がりを理解し、それらを多面的、総合的に考える力) [4] コミュニケーションを行う力 (例:自分の気持ちや考えを伝えるとともに、他者の気持ちや考えを尊重し、コミュニケーションを行う力) [5] 他者と協力する態度 (例:他者の立場に立ちその考えや行動に共感し、他者と協力・協働して物事を進めようとする態度) [6] つながりを尊重する態度 (例:人や物などと自分とのつながりに関心を持ち、それを尊重しようとする態度) [7] 進んで参加する態度 (例:集団や社会における自分の言動に責任を持ち、物事に主体的に参加しようとする態度) どの教科の教科書も、そして、新たに文科省が作成・提供している教科書や補助教材も、ESDの視点からしっかりチェックしていく必要があります。 まずは、総務省が教材と指導資料を出している「政治教育」について、勉強会を、各地で開きましょう! 政治教育とは何か、教育基本法資料室より http://www.mext.go.jp/b_menu/kihon/about/004/a004_08.htm 総務省制作 高校生向け副教材「私たちが拓く日本の未来」について http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/senkyo/senkyo_nenrei/01.html 以下、東京新聞記事より 2015年10月15日 2015年10月17日 ◆2015/10/17 学校に自由と人権を!10・17集会 子どもたちを戦場に送るな!(動画) http://iwj.co.jp/wj/open/archives/270820
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