あなたに伝えたいこと 性的虐待・性被害からの回復のために
シンシア・L・メイザー、K.E.デバイ、誠信書房、2015
2372冊目
インターネット時代の性暴力被害の実相を踏まえた被害者支援のための本。
なりすましによって、ティーンエイジの子どもたちの心に忍び込み、そして、情報を引き出し、ストーカー化する加害者たち。
なにげない会話だと思っていたのが、個人情報の特定につながり、そして、現実の性暴力被害につながることすらある。
その他、身近な人からの性暴力の告発のしにくさなど、被害者の心理を読み解き、「あなたは悪くない」と励ます。
原題How long does it hurt? 2004刊
いつまで痛みが続くの?
その答えを正直に言うならば、「永遠に」なのだと。316
回復への道のりは楽ではないけれど、がんばったかいがあるはず。
と。
日本版の序文は兵庫県こころのケアセンターの亀岡智美さん。「トラウマフォーカスト認知行動療法」を日本に紹介しようとしている。
支援や予防教育としての「ネットとのつきあい方」そして「セカンドステップ」などの人間関係トレーニングなどが広がりますように。
そもそも教育はすべて予防的なのだから、わざわざ「予防教育」と呼ぶのではなく、必要な教育的手だてとしての「自己主張能力」「自尊感情」育てなのだと、わたしは思っていますが。
ぜひ、ERICの主催研修「対立から学ぼう」でも、この内容を取り上げたいなあ。
1. 主 催 : 特定非営利活動法人 国際理解教育センター(ERIC)
2. 講座名 : ESDファシリテーター養成講座 スキル「対立から学ぼう」
3. 日 時 : 平成27年(2015年)10月24日(土)〜25日(日)