人気ブログランキング | 話題のタグを見る

朝鮮学校物語 あなたのとなりの「もうひとつの学校」

朝鮮学校物語 あなたのとなりの「もうひとつの学校」
『朝鮮学校物語』日本版編集委員会編、地球村同胞連帯(KIN)「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会著、花伝社、2015
2368冊目

1965年、日韓国交正常化の会談において、日本政府は「民族性または国民性を涵養することを目的とする朝鮮人学校は・・・各種学校として認可すべきではない」と主張した。
しかし、1968年、美濃部東京都知事は「通達」に反して、朝鮮大学校を各種学校として認可した。今では、すべての朝鮮学校が認可・・・

しかし、2015年、いま朝鮮学校は大きな困難に直面している。

この本は韓国で高まりつつある朝鮮学校に対する関心と支援に答えるために編集されたもの。

国連・人権機関からの日本への度重なる勧告・・・朝鮮学校差別を続けることはできない。

以上、日本版によせて、田中宏。

朝鮮学校の成り立ちは、敗戦後の日本において、植民地支配によって奪われた「自らの言葉=ウリマル」を取り戻そうと「国語講習所」をつくったところから。
1946年には500校を越えるまでに。22


民族の総称としての「朝鮮」

現在では全国64カ所に、約8000人の学習者数。

在日朝鮮人は、南北朝鮮の両方から自国民と規定されている。25

1948年、廃校攻撃。朝鮮学校閉鎖令が出された。

米軍の介入と抗議する人々の逮捕が行われた。死者も2名。28

2010年からの「高校無償化」からも排除されている。

朝鮮学校の歴史はまさしく「人権」のための、生きる権利を巡る戦いの歴史であったと言える。

ヘイトスピーチ、攻撃にさらされる中で、京都朝鮮第一初中級学校は閉校した。2009年、2010年の在特会の攻撃。それに対して2013年画期的な判決が出た。しかし、その間、2012年3月末で、学校は歴史を閉じたのだ。

http://crac.jp/post/63355194052/在特会京都朝鮮学校襲撃事件民事判決概要

2014年、高裁でも。
http://www.huffingtonpost.jp/2014/07/08/hate-speech-osaka-court_n_5566034.html

映画『ウリハッキョ』金明俊監督
『60万回のトライ』が韓国の映画祭で受賞するなど、韓国において在日に対する関心が高まっている。

どこに生きていても、教育や自文化のルーツをキープする権利、生きて働くことができる権利などの基本的人権が守られること。

特に、民族教育の権利は子どもの権利条約が求めるところだ。

民族教育を保証することを支援しこそすれ、学校を差別することは絶対にあってはならないことなのである。
by eric-blog | 2015-10-07 08:46 | ■週5プロジェクト15
<< 日本の中でイスラム教を信じる 女たちの21世紀 no.83、... >>