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女たちの21世紀 no.83、2015年9月

女たちの21世紀 no.83、2015年9月
特集「新たな「移民政策」と女性」
2367冊目


http://ajwrc.org/jp/modules/myalbum/photo.php?lid=211&cid=1


「女性の活躍支援」

女性が輝く社会をと、安倍首相がよく売り文句に使っている。実際に起こっていることは、女性の貧困化でしかないと竹信さんは特集記事で指摘する。

これまで女性に割り当てられて来た「家庭の嫁労働力」を国家戦略特区の家事サービス会社が「外国人家事支援人材」として雇えるようにする規制緩和が2015年7月に可決されたのだ。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC08H08_Y5A700C1EA2000/


人権の「岩盤」に穴をあける。

そう見出しは言う。

大臣、特区の行政府、企業の三者がルールを決める。

そう言えば、そんな家事代行のコマーシャルを観たなあ。あれ、外国人労働者でやるんだあ。

これらのサービスを利用する一般家庭が「賃金だけでなく、家事労働者の権利意識全般を抑える側」に回る。

労働者の犠牲に依存しない家事労働の負担のあり方を、しっかり考える必要があると、竹信さんは、スウェーデンやオランダの例を引きつつ指摘する。

2011年に採択された国際規約「家事労働者のためのディーセント・ワークに関する条約」
http://www.ilo.org/wcmsp5/groups/public/---asia/---ro-bangkok/---ilo-tokyo/documents/article/wcms_246993.pdf

以下はアジア女性資料センターによるまとめ・
http://ajwrc.org/jp/modules/bulletin3/index.php?page=article&storyid=68

ILO会議に出席した日本代表の報告。
「●日本の使用者は条約棄権、勧告反対
 日本政府と労働者側代表は、条約にも勧告にも賛成票を投じて支持を表明したが、使用者側代表は、条約については棄権、勧告については反対という極めて消極的な対応を示した。海外に進出している日本企業の家庭には、現地の家事労働者が多数雇用され日本人の生活を支えていること、高齢社会における福祉・介護・医療労働者の不足を、近い将来、近隣のアジア諸国に依存しつつ補填する可能性もあり得ることなどを考えると、日本にとっても「家事労働者のディーセント・ワーク」は、決して他人事ではありえない。この歴史的に意義深く重要な国際労働基準の採択については、使用者側としても、グローバルな広い視野と深い洞察力とを持って積極的に対応する社会的・国際的責務があるし、賛成票を投じて貰いたかった。」

やれやれ、こんな状況で「国、行政、企業」の三者で運営する特区。

2014年の経団連の規制緩和要望は、今回の派遣法改定で、かなり実ったように見えるが。

https://www.keidanren.or.jp/policy/2014/083.html

大分県の妊活!

http://static.oita-ebooks.jp/actibook_data/oe_ken008/_SWF_Window.html

これを紹介しているのはSHOSHIRENの大橋さん。「人権を軽視し多様な生き方を否定する啓発は危険だ」と指摘。「正しい知識」に基づいて、「個人個人が自分の選択で」、「できるだけ早い時期に妊娠出産をめざしてほしい」啓発事業。

そして、海外女性Newsで取り上げられているのが「サラエヴォでのヨーロッパ初の女性国際法廷。90年代旧ユーゴスラヴィア地域で起こった女性にたいする戦争犯罪。
「正義へのフェミニスト的アプローチ」
最終勧告は数週間後とあるけれど、出たのかなあ。

さらに「中断された正義」も読んでみよう。

インドネシアでは1998年5月の悲劇の問い直しが始まっている。

1965年の虐殺については「アクト・オブ・キリング」という、その虐殺によって英雄とされた人を、劇中劇のような形で、再現ドラマを演じさせるという形で事実確認に迫った映画が作られている。50年前のことだ。

http://synodos.jp/international/15069

32年間のスハルト体制による悲劇の真相を探る努力の一環だ。

フェミの本棚

・高卒女性の12年
・からゆきさん
・あなたに伝えたいこと
・「性/別」撹乱
by eric-blog | 2015-10-06 14:47 | ■週5プロジェクト15
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