ERIC NEWS 442号 ともによりよい質の教育をめざして  2015年6月21日

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ERIC NEWS 442号 ともによりよい質の教育をめざして  2015年6月21日
PLT 次世代に向けて! 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(文責: かくた なおこ 角田尚子
http://ericweblog.exblog.jp/
twitter : kakuta09  FBもやってます。)

今年のPLTコーディネーター会議への参加は、忘れがたいものになりました。ニューヨーク州サラトガで開かれたのですが、ニューヨーク州というのは東部諸州の中では格段に大きい州で、サラトガへはオールバニー空港から車で30分ほど。緑も豊かな、競馬でも有名な観光地。

日本からは三便ぐらいを乗り継いで、やっと行けるようなところです。米国内からも、らしいですが。

今年のコーディネーター会議。ネットで予約できないわ、ホテルも取れないわ、三日間しか居られないわ、さんざんな苦労をして参加にこぎ着けました。でも、三つのサプライズ、そして、お祝いの場に、いることができました。

No.1 ニューヨーク州が今年でPLT開始30周年! やったね!
そして、Rick ZennさんがRudy Awardの二人目の受賞者に。
最後に、すごいサプライズで、Kathy McGlauflinさん、PLTの代表、がなんと、30周年のお祝い!

とても感動しました。

そして、新たなNext Generationに踏み出す内容が目白押し。次世代PLTの全貌を今回のニュースでは一挙公開!

いやーーん、もうぜったい、ついていけない!



◆◇◆1. PLT次世代への道はこれだ!
◆◇◆2. 2015年度、ERIC主催研修 ESDファシリテーターズ・カレッジの予定
◆◇◆3. by ERIC これまでの活動

◆◇◆1. PLT次世代への道はこれだ! ◆◇◆

次世代PLTの大きな特徴は、インターネットの活用です。一つは教材の提供。一つは人材育成です。

1.教材の提供: 単元ごとの教材をホームページで公開

これまで、PLTの教材は、PreK-8アクティビティガイドを中核に、モジュールと呼ばれる中等教育用の補助教材、『幼児期からの環境体験』のように特定の年齢層に特化した教材で構成されてきました。
ERICは2006年からこれらの教材の翻訳に取り組み、『エネルギーと社会』『わたしたちの住む場所』『野外活動20』などのモジュールブックをガイド以外にも提供してきました。
今回、コーディネーター会議で新たに共有されたのはテーマを絞ったユニット=単元単位で、ネット上でアクセスできる教材です。まずは、体験用として「気候と温暖化」が開発されており、テキスト・ライターのレスリー・コームズがアクティビティを紹介してくれました!

(レスリー・コームズとERICの関係については、以下のブログ記事を参照してください。とてもおだやかな、説明のていねいな方です。)
http://ericweblog.exblog.jp/3770028/

まだ、ユニットは一般には公開されていないので、イメージとしてはUNESCOの「コミュニティの課題解決」ページを参照してください。ブログでも概要を紹介していますが、ここでネット上での展開をご参照ください。
http://www.unesco.org/education/tlsf/mods/theme_d/mod27.html

PLTの中核的なガイドも現在再編集の段階に入っていて、いずれもっと多くの資料がネットで入手可能になっていくことでしょう。

2.オンラインPLTファシリテーター養成

オンラインでのPLTファシリテーター講座を導入している州は現在4つ。
それ以外の州の人は一般的なオンライン講座を受講できます。
https://www.ezlcms.com/v5/login/1525/PLT_National.aspx

この講座は、短いビデオクリップを活用して、実際のアクティビティの様子やすすめ方を見ることができるようになっています。ともすれば、ネットでの講座は知識中心であったり、相互インタラクティブではあるけれど、Yes,Noの選択肢であったりするイメージがあります。さすが、PLT! とても実践的です。

参加費は40ドル! 安い! ですね。

このプロジェクトのために昨年3月からPLT事務局に加わったのがJenniferとHaleyの二人です! 二人とも、PLTの次世代の担い手としての資質十分なスタッフです!
https://www.plt.org/blog-new-online-professional-development-for-plt

3.各州のPLT事務局を支援する MPI助成金

MPI、モデル・プログラム・イニシャティブというのは、PLT各州事務局がよりよい実践のために取り組むべき課題なのですが、これに対して助成金が数年前から出ています。

2014年のMPI助成金の効果についてのレポートはすでに紹介されています。
https://docs.google.com/document/d/1TIhDMMWoDYKeRE-_xVb_2l1sIf5jk_scXAsBwYS5TLs/edit
14州が受け取っているということは、三年から五年ですべての州が助成金を受けられることになりますね!

この助成金プログラムの担当者は、Nathanですが、「助成金というのは、内容をしっかり伝えないともらえない。助成金のためのファンドレイジングの担当者にこそ、何をしているのかを明確に共有して欲しい」と語っていました。

彼に「PLTの国際的な展開のための助成金はないか」と尋ねたところ、「そんなのは聞いたこともない。もちろん、これまで探しもしていなかったからだけど、国際とつくものは、競争が激しいことを知っている。望みは薄そうだ。」と言われました。ま、それはこれまでの経験からもわかっていたことですけれどね。日本企業も、CSRに熱心に取り組むところは、米国社会に対してアピールしたいから取り組んでいるのが現実です。そうなると、必然的に人目につきやすいところにお金は流れる。

いずれにせよ、動きの速いPLT米国事務局についていくためには、各州のPLTにもかなりの支援が必要だということのようです。

4.GreenSchools! も次世代へ!

今回の訪米で、GreenSchools!の担当者であるJamesとかなり時間をとって話すことができました。

PLTは、すでに90年代の早い段階でPLTスクールと呼ばれる試みを行ってきていました。2007年にJamesが担当者となって、全米および各州レベルで、どのような学校支援プログラムがあるかを調査し、2008年からGreenSchools!として装いも新たに取り組みだしたというのが流れだそです。
すでにお伝えしているように、登録学校は4000校ほどありますが、認証を受けた学校は50校ほど。というのも、これまでは認証されるのに「五つの調査」をすべて行い、五つの分野すべてに行動計画をたてて行うこと、というのが条件だったためです。ハードル高いですよね。
それで、今年度からは「行動計画は、五つの分野のうち、一つだけでかまわない」ことにして、一気に増えた(倍増!)そうです。

ただ、登録校数などの情報がわかりにくかった事情は、今回のインタビューで少しわかりました。発足当時は、JamesとAl(懐かしい!)が学校を訪問して、学校の教員たちに対してPLTのトレーニングを行っていたのだそうです。なんてゴージャスな!

しかし、その予算は継続されなかったので、三年でそれは打ち切り。しかし、登録校に対する支援は継続しています。

登録はPLTファシリテーター資格取得をした教員が行う必要がありますが、登録したら調査および行動計画をサポートするので、学校としての登録になります。そのため、学校が熱心に取り組むときとそうでないときなど、波があるのです。が、それにかかわらず、登録校扱いとなるためです。

登録校数イコールアクティブな学校数というわけではないということです。確かに、登録するのは教員でも、取り組みは学校あるいは地域。支援も学校単位で続けるのが合理的ですね。

PLTのGreenSchools!も含め、学校全体で取り組むことを支援する枠組みは、全米レベル、各州レベルとたくさんあるようですが、学校数全体としてみれば、まだまだ、広がりは少ないと、話を聞いた何人かのコーディネーターは言っていました。4000校。

日本のユネスコスクールなどの校数に近いかもね。


次回からは、それぞれの枠組みについて、もっと詳しくご紹介していきたいと思います。

◆◇◆2. at ERIC主催研修ESDファシリテーターズ・カレッジ2015年度のお知らせ◆◇◆


今年度(平成27年度)の主催研修「ESDファシリテーターズ・カレッジ」の日程が決まりました。ぜひ、ご予定に入れて下さい。

■2015年(平成27年)6月27日28日テーマ「国際理解」 
■2015年(平成27年)7月25日26日テーマ「PLT木と学ぼう・環境」 
■2015年(平成27年)9月26日27日テーマ「人権」 
■2015年(平成27年)10月24日25日スキル「対立から学ぼう」 
■2015年(平成27年)11月28日29日スキル「未来を学ぼう」
■2016年(平成28年)3月下旬予定TEST教育力向上講座

2014年度からA5判のファシリテーター・ハンドブックを、研修ジャーナルとして活用しています。

研修プロップや資料、ワークシートなどの情報を、ホームページと連動させて使いやすくしていく予定です。お楽しみに。

御案内はこちらからダウンロードできます。
http://www.eric-net.org/news/ESDfc2015pamph.pdf

半身ESDの実践家、半身ESDウォッチャーとしてのスキルアップを目指しましょう。

◆◇◆3. by ERIC これまでの活動◆◇◆

ERICの「よりよい教育」のための活動、まとめてみました。
ERICのこれらの活動は、非営利です。ぜひ、サポートしてくださいね。

■これまでの連載をまとめました。
http://ericweblog.exblog.jp/21067171

■民主主義の学校のまとめはこちら。
http://ericweblog.exblog.jp/20978542/

■アクティブな教育を実現する対話と共考-ESD的教育力向上を目指して
インタビュー10 本、ブログ http://ead2011.exblog.jp/
■リスク・コミュニケーションを対話と共考の場づくりに活かす
日立環境財団からの助成金プロジェクトおよびテキストの翻訳
 http://focusrisk.exblog.jp/
■PLT Focus on Forest 一部翻訳 「森の健康診断」
ForestHealthCheck.pdf ERICホームページにアップ予定
■PLT大学生ショートプログラム
http://www.eric-net.org/news/PLTForestNova2014.pdf
■Learning to Care
http://ericweblog.exblog.jp/18988618/
■平和の文化への道を拓く平和教育 翻訳プロジェクト
http://pepathway.exblog.jp
■インフォグラフィックス研究会(ERIC主催)
■ゆるキャラ「リカリン」
■PLT 『世界の森林』 Forest of the World

**************************************************
  (特定非営利活動法人)国際理解教育センター
ERIC:International Education Resource & Innovation Center

〒 114-0023 東京都北区滝野川1-93-5 コスモ西巣鴨105
  tel: 03-5907-6054(研修系) 03-5907-6064(PLT・テキスト系)
  fax: 03-5907-6095
  ホームページ http://www.eric-net.org/
  Eメール   eric@eric-net.org
  blog 「 ESD ファシリテーター学び舎ニュース http://ericweblog.exblog.jp/
  blog  「PLT 幼児期からの環境体験」
http://pltec.exblog.jp/
  blog 「リスク・コミュニケーションを対話と共考の場づくりに活かす」
http://focusrisk.exblog.jp/
  blog アクティブな教育を実現する対話と共考-ESD的教育力向上を目指して
http://ead2011.exblog.jp/
  blog 平和の文化への道を拓く平和教育 翻訳プロジェクト
http://pepathway.exblog.jp/
[PR]
by eric-blog | 2015-06-18 17:25 | ERICニュース | Comments(0)
<< 18歳選挙権の不思議 行政職員のための人権教育ファシ... >>