最新脳科学でわかった五感の驚異
ローレンス・D・ローゼンブラム、講談社、2011
2507冊目
原題は「See What I’m Saying」。確かに「話が見える」と英語でも日本語でも、言うよね?
Listen to me! は「言うことを聞いて」だけれど、英語でも日本語でも命令的。
脳は、これまで考えられていたように、感覚野ごとに独立して機能しているのではなく、お互いに複数の感覚を補佐している。知覚情報は高度に取り扱われている! 7
空の容器に水を入れ始めて数秒で、わたしたちは水がいっぱいになるのにどれぐらいの時間がかかるかを知覚している。いっぱいになってきて、音が変わる前にだ。
視覚障害のある人が、警察の調査に協力して、電話の通報音から、母語、状況などを割り出すことができる。そして、それは通常聴覚者であっても訓練すればできることなのだ。知覚の力はそこにある。それを使う必要が、生きるために必要かどうかで発揮されるかどうかが変わってくるだけなのだ。
嗅覚もそうだ。人間の嗅覚が犬の嗅覚より優れている物質もある。
犬は人間の6倍、においを嗅ぐための呼吸数が多い。嗅覚に集中しようとする時、人も同様に、嗅ぎ込む回数を増やす。当たり前だよね。くんくん、とするよ。すると嗅覚はよく機能するようになるのだ。
しかも、鼻の穴はまったく違う空間においを、左右で嗅いでいるという。
もっと衝撃的なのが「マガーク効果」だ!
目の前で「va」の口をしている人を見つつ、「ba」の音を聞かされていても、98%の確率で「va」の音だと認識するという。351
日本人には無理だね。唇歯音なんて、ないからね、という話ではなく、とても微妙な顔、調音器官の動きを、読唇している。
音声知覚は多感覚機能なのである。376
視覚か聴覚に関係なく、脳はことばを理解している!
排卵日前のストリッパーの稼ぎは多くなる! すごいね。
セクシャルなことも、からだ全体で知覚しているということだ。
発声の魅力度と顔の魅力度は相関する。
生きていることに乾杯! だね!