ERIC NEWS 436号 ともによりよい質の教育をめざして  2015年5月5日

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ERIC NEWS 436号 ともによりよい質の教育をめざして  2015年5月5日
at ERIC/from ERIC  ESDウォッチャーになろう!
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(文責: かくた なおこ 角田尚子
http://ericweblog.exblog.jp/
twitter : kakuta09  FBもやってます。)

TEST2015 in大阪、今年は5月2日3日に難波市民学習センターで開催しました。というか、このニュースの配信は、正しくど真ん中。のはず。でしたが、遅れました!

昨日は、せっかくの機会なので、高野山開創1200年の法会で、高野山声明を体験してきました。いい一日でしたが、ふと気づくと、「1200年まんじゅう」などの商業主義がない、いつもと同じ日常に、御開帳がいくつか付け加わっただけのおだやかな場所でした。さすが、1200年続いているだけのことはある。

ということで、TEST教育力向上講座のこれまでをふりかえるのと、今回のTEST2015 in 大阪のハイライトをお届けします。ESDも、第一期10年期間が終わり、セカンドステージへ。そして、ERICのESDファシリテーターズ・カレッジは1999年度から始まり、16年目。

1972年のストックホルム人間と環境会議から50年にあたる2022年まで後7年。長い時間、持続可能性についての問題提起と課題の共有、持続可能性に向けた意思決定と問題解決の取り組みのほとんどを見て来たことになります。

実践者でもあるけれど、「見届けてきた」ウォッチャーでもある。

名づけて「ESDウォッチャー」。2000年から、そして2003年から、取り組み続けてきたわたしたちには、その資格が十分あると思います。


目次

◆◇◆1. TESTのこれまでとファシリテーター・ラーニング・ネットワーク
◆◇◆2.  TEST2015 at ERIC & in大阪
◆◇◆3. 2015年度、ERIC主催研修 ESDファシリテーターズ・カレッジの予定
◆◇◆4. by ERIC これまでの活動


◆◇◆1.  TEST教育力向上講座のこれまで

2000年3月に第一回のTEST教育力向上講座を開催してから、すでに16回。TEST in 大阪は2003年から13回を数えます。14名の参加者中約1/3が当初からの参加者、1/3が半分ぐらい参加している人、そして1/3が初めてかここ2回三回ほどの参加。

これまで、TESTおよびファシリテーターズ・カレッジで取り組んできたことが、環境教育、人権教育そしてもちろんESDファシリテーターのツールを増やしてきました。

最近だけに限っても、以下のものがあります。

□2013年のTESTからの学びは「ガイドラインを指導者育成に活かす」でした。
http://ericweblog.exblog.jp/17545567

12の「わたしのガイドライン」

1.ガイドラインをつくる時
2.話し合いのルールづくりガイドライン
3.応答性ガイドライン
4.ガイドラインを内在化するためのガイドライン
5.傾聴=聞く姿勢=ガイドライン
6.わたしは参加型学習を実践しているだろうか? ガイドライン
7.全体共有のためのガイドライン
8.社会改革につながるガイドライン
9.わたしらしさガイドライン
10.アクティビティ力増強ガイドライン
11.点検の視点ガイドライン
12.わたしの成長ガイドライン

□2014年はatERICでは「改善」をプログラム立案に取り入れました。

プログラム改善立案表というのは、これまでの「起承転結」のプログラムの流れの組み立てによる立案表に、ESD的な改善の視点、「共有したい概念」と「伸ばしたいスキルやコンピテンシー」という点検の視点によって、「改善点」を明確にするものです。
http://ericweblog.exblog.jp/19595143/

□2014年のin大阪では、活動形態を評価に取り入れました。

既存のプログラムのESDとしての「再方向づけ」につながる考え方を共有しました。さらに、活動形態を「一人作業」「ペア作業」「グループ作業」「全体作業」の四種類に分類し、その活用とそれぞれの効果を整理しました。
http://ericweblog.exblog.jp/19727855/

毎年毎年のESDファシリテーターズ・カレッジが、よりよい質のESD実践のための知恵とツールの開発および共有の場になってきているのです。


◆◇◆2. TEST教育力向上講座2015 at ERIC & in 大阪の成果◆◇◆

では、今年度のTEST教育力向上講座では、どのような成果があったでしょうか?

□TEST2015 at ERIC 教育力向上講座 in 東京の成果

3月に行ったTEST2015 at ERICでは、基本的には「ESDファシリテーター・チェックリスト」によって、自身のESD実践力を高めることをめざしました。

最初の共通基盤づくりセッションで参加者から出された課題としては以下のようなものがありました。(記録のブログおよびPDFはこちらから)
http://ericweblog.exblog.jp/21042073

➢学校の「問題解決」に対話型ファシリテーションを活かす
➢DET障害者平等トレーニングの考え方に、KSとKGをかけ算する。
➢DETは企業を対象にした「合理的配慮」の導入研修を行っている。それはわたしたちの人生時間に占める「企業」との関わりが大きいから。
➢わたしたちの弱さを分析する。情報に対して、煽動に対して、操作されやすい。そのようなマインド・コントロールと教育はどこが違うのか、違わなければならないか。ハラスメントという「力」の使い方を許してしまう風土。
➢ESDチェックシートと、1970年代に合意された「トビリシ宣言」はどう違う? トビリシ宣言は広がったのか、活用されたのか? 環境教育はすすんだのか?
ここからの発展で、参加者の一人が実際にDETファシリテーターのトレーニングを受けることになりました。障害がある当事者とのコ・ファシリテーションの道が開けて行くといいですね。

DETについてはこちらから
http://ericweblog.exblog.jp/21097146/

□TEST2015 in 大阪 教育力向上講座 in 大阪の成果
そして、in 大阪では、「ESDウォッチャー」になろうということで、ウォッチャーとして活用できるツールは何かを考え、またそのツールで自分たちの実践を分析してみるということを行いました。

講座の記録は、まとめて、『ESDウォッチャー・ハンドブック』としてまとめたいと思っていますが、ウォッチャーの道具箱に欠かせないものを共有しておきます。

1.GAPを読み込む 実践への応用を考える 
(ア)優先的行動分野の5つ を活かす
(イ)ESDとは? についての共通理解を深める

2.地域のESDマップ
(ア)拠点施設
①ユネスコスクール
②ASPUnivNet(ASPユニブネット)
③環境省 環境パートナーシップオフィス
(イ)可能性ポテンシャル施設
①学校
②環境学習センター
③公民館
④博物館・美術館・資料館

3.ESD推進にかかわる力関係図を描く
(ア)ESD推進政策GAPに関わる力関係図
(イ)指導者育成の力関係図
(ウ)どんな力関係図を描きたいかをビジョニングする。

4.ESDとは、既存の教育の再方向づけを求めるもの。
(ア)再方向づけの「方向性」の確認
(イ)再方向づけようとする時のバリアは何?
①わたしたち自身の態度姿勢行動にひそむ心理的阻害要因
②政治的経済的社会的文化的組織的関係性的阻害要因

5.2022年、1972年のストックホルム会議から50年に向けたESDのロードマップ

GAPグローバル・アクション・プランの共通理解、ESD実践の現状把握、推進のための力関係の理解、ESDとは「再方向づけ」であることの理解、そして、2022年やこれから、未来に向けた視線の5つは、ESDウォッチャーとしての「must」です。

何よりも共有できてよかったことは、ESDの推進は、「コーディネーター」によってなされるのではなく、主体的自律的にそれぞれのESD実践がすすめられつつ、それぞれの実践者が、同時に「ESD推進」のウォッチャーとしての視線を持つことで、全体としてESD推進が実現されていくことです。

半身実践者、半身ウォッチャー。

実践者自身が、ウォッチャーとして「lean in」肩入することで、個々ばらばらの実践が「織り上げられて行く」「よりよい質のものへと高められていく」のです。

2022年が、とても楽しみになりました。

これまでの蓄積があるからこそ、これからの変化は早いはず。

Let’s watch the future of ESD together!


◆◇◆3. at ERIC主催研修ESDファシリテーターズ・カレッジ2015年度のお知らせ◆◇◆

今年度(2015年平成27年度)の主催研修「ESDファシリテーターズ・カレッジ」の日程が決まりました。ぜひ、ご予定に入れて下さい。

御案内はこちらからダウンロードできます。
http://www.eric-net.org/news/ESDfc2015pamph.pdf

■2015年(平成27年)6月27日28日テーマ「国際理解」 
■2015年(平成27年)7月25日26日テーマ「PLT木と学ぼう・環境」 
■2015年(平成27年)9月26日27日テーマ「人権」 
■2015年(平成27年)10月24日25日スキル「対立から学ぼう」 
■2015年(平成27年)11月28日29日スキル「未来を学ぼう」
■2016年(平成28年)3月下旬予定TEST教育力向上講座

2014年度からA5判のファシリテーター・ハンドブックを、研修ジャーナルとして活用しています。

研修プロップや資料、ワークシートなどの情報を、ホームページと連動させて使いやすくしていく予定です。お楽しみに。

◆◇◆4. by ERIC これまでの活動◆◇◆

ERICの「よりよい教育」のための活動、まとめてみました。
ERICのこれらの活動は、非営利です。ぜひ、サポートしてくださいね。

■これまでの連載をまとめました。
http://ericweblog.exblog.jp/21067171

■民主主義の学校のまとめはこちら。
http://ericweblog.exblog.jp/20978542/

■アクティブな教育を実現する対話と共考-ESD的教育力向上を目指して
インタビュー10 本、ブログ http://ead2011.exblog.jp/
■リスク・コミュニケーションを対話と共考の場づくりに活かす
日立環境財団からの助成金プロジェクトおよびテキストの翻訳
 http://focusrisk.exblog.jp/
■PLT Focus on Forest 一部翻訳 「森の健康診断」
ForestHealthCheck.pdf ERICホームページにアップ予定
■PLT大学生ショートプログラム
http://www.eric-net.org/news/PLTForestNova2014.pdf
■Learning to Care
http://ericweblog.exblog.jp/18988618/
■平和の文化への道を拓く平和教育 翻訳プロジェクト
http://pepathway.exblog.jp
■インフォグラフィックス研究会(ERIC主催)
■ゆるキャラ「リカリン」
■PLT 『世界の森林』 Forest of the World

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  (特定非営利活動法人)国際理解教育センター
ERIC:International Education Resource & Innovation Center

〒 114-0023 東京都北区滝野川1-93-5 コスモ西巣鴨105
  tel: 03-5907-6054(研修系) 03-5907-6064(PLT・テキスト系)
  fax: 03-5907-6095
  ホームページ http://www.eric-net.org/
  Eメール   eric@eric-net.org
  blog 「 ESD ファシリテーター学び舎ニュース http://ericweblog.exblog.jp/
  blog  「PLT 幼児期からの環境体験」
http://pltec.exblog.jp/
  blog 「リスク・コミュニケーションを対話と共考の場づくりに活かす」
http://focusrisk.exblog.jp/
  blog アクティブな教育を実現する対話と共考-ESD的教育力向上を目指して
http://ead2011.exblog.jp/
  blog 平和の文化への道を拓く平和教育 翻訳プロジェクト
http://pepathway.exblog.jp/
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by eric-blog | 2015-05-05 15:12 | ERICニュース | Comments(0)
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