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人生で大切なことは家庭科で学べる ふくしまの男性教員による授業

人生で大切なことは家庭科で学べる ふくしまの男性教員による授業
末松孝治、文芸社、2014
2488冊目

この人の授業のやり方には、人権教育に通じるところがあるなあと思った。身近なことを取り上げて、深めて行く。そして、人生に大切なことを学ぶ。自分を大切にすることを。そして、自分と異なる他者も大切にする。そして、ともに生きる社会について学ぶことだから。

家庭科のカリキュラムに対応した構成になっている。
家庭生活編: 
誰がどれだけ家事をする? 専業主夫の友人の物語。
保育編: 
子育ての風景。あなただったらどうする? そして、昔なんかだったら考えられないような「鼻水吸い出し」や「トイレットトレーニング用の紙おむつ」! などを持ち込んで考えさせる。
福祉編: 
ユニバーサル・デザインの実物を持ち込む。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の90分間の暗闇体験。
食生活編: 
腐らないコンビニのサンドイッチとおにぎり、カップ麺の塩分量、清涼飲料水の砂糖分量、勤務校で実践されている調理科目にはプロが来ている! すごい。
衣生活編:
四十八茶百鼠というのは幕府の「ぜいたく禁止令」に答えたユーモアだから。
住生活編:
アパート物件情報を教材に。泥棒対策。

消費生活編:
富士山頂のコーラが500円! ものの値段は・・・、卒業生が20歳になったらはまったマルチ商法!?

環境編:
お箸から学ぶ環境問題。韓国ではスチール製、中国ではプスティック製。日本では・・・

著者が3.11の時に勤務していたのは、南相馬市にある松韻学園松栄高校。その4月から同学園福島高校に転勤することが決まっていた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/松栄高等学校

しかも、結婚して一週間後だったという。

福島で、しっかりと生きて行く子どもたちの未来へ。Good practice!
by eric-blog | 2015-04-18 09:24 | ■週5プロジェクト15
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