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転換期の日本へ  「パックス・アメリカーナ」か「パックス・アジア」か

転換期の日本へ  「パックス・アメリカーナ」か「パックス・アジア」か
ジョン・W・ダワー、ガバン・マコーマック、NHK出版新書423、2014
2377冊目

1938年37年生まれの二人が語る「転換期」

サンフランシスコ体制は、沖縄にもっとも重くのしかかっているが、その体制が形成された1951年、朝鮮半島は分裂し、朝鮮戦争という、日本もアメリカも忘れている戦争が、朝鮮半島の「あらゆる街街を焼き払った」267

それは、第二次世界大戦で、米空軍が日本の主要都市40%を破壊し、50万人の人々を殺戮した以上の空爆であったという。267

空爆による死者は300万人から400万人。

現在、北朝鮮の人々がどのような記憶を米国に対して持っているか、想像に難くない。「ハリネズミ国家」269

「北朝鮮問題」は「パックス・アジア」の構想にとって重要な問題。2002年の平壌宣言が重要。277

しかし、米国の「対内的には秘密活動を、対外的には隠密作戦を行う絶えず拡大する「国家安全保障国家」(national security state)・・・9.11以降、軍事化と説明責任の回避が目立つようになってきた。282

この悲劇の物語が・・・日本の保守主義者たちの憲法改正へ向けた政治的な活動に対する見方にも影響を与えてきた。282

JWD「改憲によって、この血なまぐさい現代世界でほとんど類例を見ない貴重なものを、日本は失ってしまう。」284

台湾問題には、100年以上にわたしる「三重の切り離し」がある。294—

中国に対する主権侵害として、日本が台湾を奪った。1895年日清戦争。
朝鮮戦争勃発時期に、1950年、米海軍が台湾海峡に出動。国民党軍と中国共産党軍の間にはいった。この第二段階の切り離しは、サンフランシスコ条約で固められた。
第三弾は1972年、「一つの中国」の認識による紛らわしく、矛盾したもの。

そして、中国人の感じている屈辱は、アヘン戦争にまでさかのぼる。

そして、日本との関係で言うと、白村江の戦い663年以来、
GM「1000年以上にわたって、その西方にある中華帝国の世界秩序の従属国となることに抵抗してきた日本が、この半世紀余の間に、「パックス・アメリカーナ」の下で、遠い東方の大国の属国になる道を選んで来たというのは皮肉なことです。」298

JWD「二国間でともに高く評価し、共有できるような歴史の実例はある。・・・日本が中国文明に巨大な恩義を負っている。・・・欧米化や近代化という朝鮮に・・・日本から教訓を得ようとしている。」298

辺野古、馬毛島、竹富町、与那国町など、小さな辺境が、国益の最前線の戦いの場になっている。
by eric-blog | 2014-12-09 12:52 | ■週5プロジェクト14
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