ERICニュース 2014年12月7日 犯罪弱者・暴力弱者社会をひらく 第一回終了しました。

◆◇◆ 1. Doing ERIC
 
 国際理解教育センターの略称は、英語名のInternational Education Resource and Innovation Centerを短くしてERIC(エリック)です。
 この英語名をExperience(経験する)、Reflect(ふりかえる)、Interpret(解釈する) Connect(つなげる)とすることで、経験学習の四段階が説明しやすく、応用しやすくなっています。

 わたしがERICの研修で心がけていることは、自分自身に芽生えた感情や新しい考えを、まずは言語化することです。まずは、言ってみることです。10月の主催研修「対立」では、暴力でしか対立の解決や関係性を築いてゆけない「暴力弱者」という言葉が発見され、その後、スピンアウト・ワークショップである「犯罪・暴力・対立について考える連続講座」第一回では、「関係性弱者」という言葉に出会えました。
 ワークショップで、その言葉をくり返し耳にし、口にすることで、その言葉の意味(概念)に身体が慣れてゆくように感じます。それは、「関係性弱者」という概念を更に検討し、理解する道を自分は歩いているんだ、という感覚です。手短に言えば、「言葉にすることで、身についてゆく感じ」です。

 獨協大学英語学科の工藤和宏講師は、「経験と抽象化のループ化」を「経験を概念や理論で捉えたり、概念や理論を経験と結び付けて考えたりする」と書いていました。(獨協大学学報2013年p.54) 経験→ふりかえり→一般化→応用の経験学習の四段階を説明する時に、大変参考になる言い回しだと感じました。言語化はファシリテーターにとって重大なコンピテンシーなのでしょうね。

 元プロ野球選手の里崎智也氏が「自分のやってきたことの意味を全て言葉で説明できるようにする。それが揺るがない自信につながる」と現役生活をふりかえっていました。ふりかえりの言語化の効果は高そうですね。ERICのワークショップで行われている、ふりかえりの1分間ノート・テイキングは、まさしくふりかえりの言語化のアクティビティであり、参加者としてもファシリテーターとしてもその効果を感じています。

 言語化するために、言い替えは有効なアプローチと感じています。先日、会田みつをの「ともかく具体的に動いてみるんだね 具体的に動けば具体的な答えが出るから」という日めくりカレンダーを見ていた小1の娘から、「具体的って何?」と尋ねられ、わたしがしばし考え込んでいると、彼女は「ほんとう」という言葉に置き換えました。上手い言い替えだと、わたしは納得しました。
 言い替えは、敷衍(ふえん)とも言われ、広辞苑では「意義を広くおしひろげて説明すること。わかりやすく言い替えたり、詳しく説明したりすること」とあります。英語でパラフレーズといい、ファシリテーターのスキルのひとつとしている英文書籍もありました。
 ちなみに日めくりカレンダーの漢字には、祖父がひらがなをふったので、娘は発音することはできるのです。

 Experience(経験する)、Reflect(ふりかえる)、Interpret(解釈する) Connect(つなげる)というERICの実践(Doing ERIC)は、生活の中の学びの一つひとつをConnect(つなげる)ことなのですね。
 ERICは参加型学習の肝です。


◆◇◆ 4. 犯罪・暴力弱者化社会をひらくために ~犯罪・暴力・対立について考える連続講座~ ◆◇◆
 
 第一回終了しました。
 少人数でじっくりとテーマそのものについて、また、こういったテーマをどのように様々な人々と共に考えることができるかを学び合います。コンテンツとプロセスを学べる絶好の機会です。

 暴力とは、関係性における非暴力的な課題解決の方法を知らない人が、追い込まれてしまう関係のあり方です。非暴力的な「対立の解決」や、非暴力的な自己表現を知っていれば、避けることができるのに、それができないのは、スキルの欠如、トレーニングの欠如、知識・情報の欠如、課題解決を支援してくれる人とのつながりの欠如によります。
 この連続講座では、暴力について学び、非暴力的なスキルや課題解決の力をつけていくための手だては何かを考えます。

第一回 「暴力って何?」  為清 淑子 [岡山All Right Laboファシリテーター]
 2014年11月28日(金曜日) 17:00-20:00
 身近な「暴力」の背景を探り、非暴力的で建設的な表現やコミュニケーションを『対立から学ぼう』を基盤に考えてみよう! 
 http://ericweblog.exblog.jp/20444749/

第二回 「犯罪を予防する」  角田 季美枝 [ESD環境教育ファシリテーター]
 2014年12月26日(金曜日) 17:00-20:00
 環境犯罪の多くは経済的なプレッシャーの元に起こります。産業廃棄物の不法投棄などの環境犯罪を事例に、どうすれば予防できるか、社会が取り組むべきことを考えよう!

第三回 「犯罪弱者を救え!」大瀧 英樹 [とよだ中小企業ものづくり活性化診断士]
 2015年1月31日(土曜日) 14:00-17:00
 知的障害があったり、貧困であったり。いま、刑務所に入っている人の多くは、出所しても、その後の人生設計が見えない「弱者」である。処罰や更正プログラムでは救えない!必要な支援は?

参加費: 各回1500円 [コーヒー・紅茶、諸国名産茶菓つき、当日お支払いください。]
開催場所: ERIC事務所 [東京都北区滝野川1-93-5-105 http://eric-net.org参照]
※要事前参加申込: eric@eric-net.orgまで(予定変更や定員オーバーの場合のみ連絡差し上げます)
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by eric-blog | 2014-12-08 09:53 | ERICニュース | Comments(0)
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