ERIC NEWS 384号 ともによりよい質の教育をめざして  2014年4月27日

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ERIC NEWS 384号 ともによりよい質の教育をめざして  2014年4月27日
民主主義の学校を広げよう! 第5行 「司法への市民参加」
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(文責: かくた なおこ 角田尚子
http://ericweblog.exblog.jp/
twitter : kakuta09  FBもやってます。)

山本太郎さんが、新党ひとりひとりをたちあげ、公募で選んだ候補者「ありかわ美子」さん。衆議院補欠選挙鹿児島2区に立候補しています。個人によるボランティア、個人によるカンパだけで、選挙を戦い抜こうとしています。

ありかわさんの取り組みは、脱原発などの主張であると同時に、旧弊な選挙戦のあり方に対するアンチでもあります。

自民党の集票マシーンは、組織票です。「業界団体に対する監視や農協、医師会、商工会議所あるいは宗教団体に、動員、監視、処罰を外注してきた」*

組織ごとに票をとりまとめ、投票行動を監視し、縛りが効いていない場合は「報復戦略」をとることで、管理しているのです。

それは、鹿児島だけのことではありません。東京の選挙区でも、自治会でのとりまとめが実在することに驚きました。

*『政党政治の混迷と政権交代』http://ericweblog.exblog.jp/19709441/
*『監視社会の未来 共謀罪・国民保護法と戦時動員体制』
ericweblog.exblog.jp/19230343/

相互監視社会は、政治の場で始まっているのです。

自らの意思で候補者を選ぶ市民による民主主義へ、どう脱皮することができるのでしょうか? 一人ひとりが問われているのだと思います。

一人ひとりの自覚と行動を育てる。迂遠だけれども、教育が取り組むべきことは、一人ひとりのエンパワメントなのです。解放と自己実現に向けて。

あなたはどんな未来を選びますか?

■1. 民主主義の学校 第5行 「司法への参加」
■2. TEST1014 in 大阪 開催中!
■3. 2014年度主催研修日程
■4. ERIC25周年


■1. 民主主義の学校 第5行 「司法への参加」

三権分立は民主主義の柱の一つです。立法府があり、法律を施行する行政があり、その執行をチェックする司法がある。その相互のチェックによって、民主主義が機能するようになっています。

市民が立法府の代表を選ぶのが間接民主主義ですが、行政や司法を選ぶことはありません。しかし、市民活動は1. 問題発見 2. 問題提起 3. 意思決定 4. 実践活動 5. モニタリングなどに参加するというような機能を果たしています。

日本では2009年に始まった裁判員制度によって「司法」への市民参加の可能性が開かれ、裁判のあり方に対する関心が高まりました。
これからも、司法への市民参加のあり方について、しっかりとした議論がなされていくべきだと思います。
http://ericweblog.exblog.jp/19710533/

司法への市民参加というと、裁判員制度だけに焦点があたっていますが、ヨーロッパでは「環境に関する、情報へのアクセス、意思決定における市民参加、司法へのアクセスに関する条約」が2001年に締結され、司法における環境正義のウォッチャーとして、市民参加に期待が寄せられています。すなわち、環境情報へのアクセスが不十分であると思える場合、そのことを司法に訴え、改善を求めることができる「司法へのアクセス」権です。

オーフス・ネットという団体が日本でもこれらの権利を実現して行くために活動をしています。
http://www.aarhusjapan.org/

さらに、司法、裁判を市民が活用する、「行政事件訴訟」によって、司法による行政に対するチェック機能を求めることも、市民参加の手立てだと言えるでしょう。

最近では、国際司法裁判所(国連に常設)という国際法についての判断を行う裁判所にオーストラリア政府が「日本の調査捕鯨は科学的ではなく、国際捕鯨条約違反を問うた例があります。国対国の紛争解決ではありますが、もちろん、市民運動によって、国を動かすことは可能です。

司法を広く「チェック機能」ととらえるならば、国際人権機関からの「勧告」も、司法への市民参加ということができるでしょう。

国際条約について、その遵守の状況をモニターするのが推進のための体制です。

「すべての国際条約には、その条約の遵守と遂行をモニターする推進機関が規定されている。国連人権委員会が、人権についての推進機関です。毎年、条約批准国 は、自国の人権擁護推進状況についての報告書を出します。それに対してカウンターレポートというものを民間からも出す事が可能です。」

『日本における外国人・民族的マイノリティ人権白書2014年』に寺中さんがまとめているように、以下の委員会から日本政府に対して改善勧告がだされています。
○自由権規約委員会
○社会権規約委員会
○人種差別撤廃委員会
○拷問等禁止委員会
○女性差別撤廃委員会
○子どもの権利委員会

これらの勧告が出されるようにレポートを出す、出された勧告に従って改善をするように行政に求める、などの行動も「司法」への市民参加だと言うことができるでしょう。

これら人権規約関連委員会だけからでなく、国連経済社会委員会から、国別レポートに対する勧告が出されています。
http://ericweblog.exblog.jp/17801955/

国際社会に生きている以上、国際的な合意形成に参加し、合意を遵守し、よりよい社会を作ろうと努力することは、わたしたち市民の義務なのです。

その際に、市民が果たすことができる役割が、
1. 問題提起
2. 意思決定への参加
3. 実践活動の担い手
4. モニター及び評価
であるのです。

国際社会の条約やガイドラインなどと、国内法は入れ子状態で実施されています。国際条約を批准しただけで、国内法の整備がすすんでいない条約の例に「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約」があります。

排外主義的な言動「ヘイトスピーチ」なども、人種差別撤廃条約の国内法を整備していくことで対応することができるのではないでしょうか。

積極的なカウンターレポートの事例としては以下もあげられるでしょう。
『グローバル時代の先住民族 「先住民族の10年」とは何だったのか』
http://ericweblog.exblog.jp/5681571/

社会権規約委員会日本審査に対して
http://jwchr.s59.xrea.com/x/news/110.pdf

2014/04/22 国連自由権規約の日本審査を前にNGOが共同会見 「日本政府は開き直っている」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/135956

■2. TEST1014 in 大阪 開催中!

CSSC、「学習の本質」など、よりよい質の教育の方向性は、国際的に合意されてきています。また、国際教育が、このような教育改革のパイオニアであったことも確認されてきていることは、すでに確認してきました。

今回のTEST2014 in 大阪では、

1. よりよい教育のための近年の教育改革に方向性の共有
2. それらを点検の視点として、現状の課題を洗い出す
3.改善のためのプログラムやアクティビティを開発・ファシリテーション実践を行う
4.ESDは「あらゆる機会に」「あらゆる人に対して」行われるべきものであること。実践の内在化について

以上の四点をおさえつつ、以下のプログラムで行います。

セッション1 共通基盤づくり
セッション2 よりよい教育にむけた原則の共有
セッション3 現状分析・点検・評価
セッション4 プログラム・アクティビティ開発
セッション5 ファシリテーション実践
セッション6 個人的行動計画およびまとめ


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日 時 4月26日(土)~27日(日)
    4/26は9:30受付開始、4/27は17:00終了の予定。
場 所 あおぞら財団(大阪市西淀川区千舟1-1-1)
    JR東西線「御幣島(みてじま)」駅11番出口スグ
    (UFJ銀行の左・角ビル・国道2号沿い)
    阪神電車「姫島」駅より徒歩10分
    大阪市バス「歌島橋バスターミナル」より徒歩3分
    http://aozora.or.jp/accesscontact
講 師 角田尚子さん(ERIC国際理解教育センター)
定 員 20名程度
参加費 2万円以内(予定)
※会計・設営・記録など、全員で分担して運営します。
 参加費は経費を参加者数で割って算出します。
※1日目(4/26)夜には、懇親会を予定しています。

★申し込み連絡先 栗本敦子(test.in.osaka@gmail.com)★


■□■3. ERIC主催研修2014年度の日程が決まりました。■□■
日程表、実施要項、申込書などはERICホームページからダウンロードできます。
http://www.eric-net.org/

詳細など、お気軽にお問い合わせください。
問い合わせ先: eric@eric-net.org
■2014年(平成26年)6月28日29日国際理解
■2014年(平成26年)7月26日27日PLT木と学ぼう・環境
■2014年(平成26年)9月27日28日人権
■2014年(平成26年)10月25日26日スキル関係性・対立から学ぼう
■2015年(平成27年)2月22日23日スキル市民性・未来を学ぼう
■2015年3月(平成27年)予定TEST教育力向上講座

■□■4. ERIC25周年に向けたご寄付のお願い ■□■
 1989年誕生の参加型学習老舗のERIC国際理解教育センター。
 これまで続けて来られたのも、企画委員、運営委員、理事、テキスト購入者、ファシリテーター育成事業参加者など、みなさまのおかげです。感謝です。
これからもよりよい「指導者育成のための実践」推進のための情報提供、研修プログラムの提供などに努力していきたいと思います。

 日常活動に加えて、25周年に向けて、事務所のリニューアル、フューチャーサーチ走向未来ワークショップの開催など、企画しています。
 特別活動支援のために、テキスト活用、研修参加などのご支援に加えて、ぜひ、ご寄付をお寄せください。よろしくお願いいたします。
ご寄付先 金融機関
ゆうちょ銀行口座: 
10020-3288381 名義:トクヒ国際理解教育センター(ゆうちょ銀行同士)
◯◯八(ゼロゼロハチ)店008-0328838 名義:トクヒ国際理解教育センター(他の金融機関から)

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  (特定非営利活動法人)国際理解教育センター
ERIC:International Education Resource & Innovation Center

〒 114-0023 東京都北区滝野川1-93-5 コスモ西巣鴨105
  tel: 03-5907-6054(研修系) 03-5907-6064(PLT・テキスト系)
  fax: 03-5907-6095
  ホームページ http://www.eric-net.org/
  Eメール   eric@eric-net.org
  blog 「 ESD ファシリテーター学び舎ニュース http://ericweblog.exblog.jp/
  blog  「PLT 幼児期からの環境体験」
http://pltec.exblog.jp/
  blog 「リスク・コミュニケーションを対話と共考の場づくりに活かす」
http://focusrisk.exblog.jp/
  blog アクティブな教育を実現する対話と共考-ESD的教育力向上を目指して
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  blog 平和の文化への道を拓く平和教育 翻訳プロジェクト
http://pepathway.exblog.jp/
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by eric-blog | 2014-04-23 18:44 | ERICニュース | Comments(0)
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