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PLTグローバルなつながり 世界の森林 Forests of the World 生徒のグローバルな視点を育てる

Forests of the World

アクティビティ目次
1.グローバルなつながり
2.森林って何だ?
3.世界の森林地図
4.森林の変化のパターンを分析する
5.森林の利用の効果を理解する
6.持続可能性を求めて: 世界の反応
7.世界の市場を探る
8.消費者としての選択
9.世界の森林を調査する

p.11
生徒のグローバルなつながりへの意識を向上させる

あなたが教えているのがどの教科であれ、どのような教育環境であれ、教員は生徒のグローバルなつながりへの気づきを向上させることができます。

・文化、文化的対立、グローバルな課題の複雑さを精査する。
・歴史的な出来事、争点のある問題、ニュース記事などについて、異なる視点があることを学ぶ。
・他の人たちの見方や視点を知ろうとする習慣をつける。特に、少数派の文化や他の国の人々について。
・ステレオタイプを指摘し、生徒が教室に持ち込んでくるエキゾチックなイメージや誤解を見過ごさない。
・文学、歴史、新聞記事、ネットなどを通して、他の世界の文化を探査する。また、他の文化からの人々と直接的なかかわりを持つ。
・他の文化についての一次資料を探す。

Merriyfield, Marry. "The Difference a Global Educator Can Make." Educational Leasership 60, no.2 (October 2002): 18-21より
http://www.ascd.org/ASCD/pdf/journals/ed_lead/el200210_merryfield.pdf

PLTのまとめから抜けている追加的な訳出部分

パワーがどのように世界観を形成するかを検討する

グローバルな視点を持つ教育者は、生徒がパワーをグローバルな文脈で理解し、差別と不正義が人々の人生に、どのような影響を残しているかの歴史と現状を理解できるようになる道筋を提供する。(Blaut, 1993).
彼らは、不正義と、人々がどのように抑圧に対抗して来たかについて教える。10年生の世界史の中の、ヨーロッパにおけるアフリカの植民地化の単元で、教師によっては、植民地的抑圧というトピックや奴隷貿易におけるアフリカ人の苦境というトピックを塗りつぶし、代わりに植民地時代を「暗黒大陸に光をもたらした栄えあるヨーロッパ人たちの時代」と教える。
しかし、グローバルな視点を持つ教育者は、そこにかかわるパワーの問題をいくつかの視点から指摘する。生徒がChinua Achebeの「Things Fall Apart 」(1958)や他のアフリカ文学に触れるとき、彼らは、アフリカ人の経験と知識という視点から植民地化の問題を見るでしょう。(Ashcroft, Griffiths, & Tiffin, 1989; Said, 1993).

グローバルな視点を持った教育者は、生徒が、主流の学問的知識、人気のあるメディアを通した情報、人々が使う言語が当たり前のこととして想定している言わずもがなのことなどを、批判的に検討することを手助けします。(Gilroy, 1993; Willinsky, 1998)そして、彼らは生徒が、文化的資源や、経済的あるいは政治的パワーのある人々の知識や言語が形成されるかについての気づきを増やすのです。
例えば、生徒が植民地時代の書類や旅行記などに見られる人種、パワー、権利についての前提は何かを検討すれば、彼らはバイアスに気づき、言語に含まれる前提は何かに気づくでしょう。ブッシュマン、ピグミー、カーフュー、魔女医者、小屋、原始的などの人種差別的な植民地時代の言葉を分析すれば、生徒がそのような言語の長期的な影響を理解することができるでしょう。(Ngugi wa Thiong'o, 1993).生徒は、地域社会において、現在のアフリカについての理解が、アフリカ人に対する帝国主義的なものの見方にどの程度影響されているかを調査することができるでしょう。生徒は、アフリカ人が1500年ぐらいから反アパルトヘイトの時代まで、ヨーロッパ人の支配に抵抗してきた歴史年表を作ることもできるでしょう。

Examine How Power Shapes Worldviews
Global educators provide ways for students to understand power in a global context and the effects of discrimination and injustice on people's lives past and present (Blaut, 1993). They teach about injustice and how people have worked against oppression. In a 10th grade world history unit on the European colonization of Africa, for example, some teachers may gloss over topics related to colonial oppression or to the suffering of Africans in the slave trade and instead teach the colonial period as “a glorious era of Europeans bringing light to the Dark Continent.”
Global educators, however, address issues of power from several points of view. When students read Chinua Achebe's Things Fall Apart (1958) and other African literature, they see colonialization from Africans' experiences and knowledge (Ashcroft, Griffiths, & Tiffin, 1989; Said, 1993).
Global educators also help students critically examine the perspectives, values, and worldviews that underlie mainstream academic knowledge, information from the popular media, and unstated assumptions of popular language use (Gilroy, 1993; Willinsky, 1998), and they increase students' awareness of how people with cultural capital or economic and political power shape knowledge and language.
For example, when students analyze colonial documents and travel writing for assumptions about race, power, and rights, they learn to recognize bias and underlying assumptions in language. Analysis of racist colonial language—such words as bushman, pygmy, kaffir, witch doctors, huts, and primitive—can help students understand the long-term effects of such language (Ngugi wa Thiong'o, 1993). Students then survey people in their community to examine to what degree current perceptions of Africa are related to imperialistic views of Africans. Students can also create a timeline of ways in which Africans have resisted European domination from the 1500s to the anti-apartheid era.

ここで紹介されている「植民地主義」についての植民地側からの言説について、調べてみた。
あまり日本語には訳されていないようだ。


チヌア・アチェベ Chinua Achebe
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%8C%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%99

グギ・ワ・ジオンゴ  Ngugi wa Thiong'o
http://en.wikipedia.org/wiki/Ng%C5%A9g%C4%A9_wa_Thiong%27o
彼の作品が精力的に和訳されたのは、1980年代であったのだなあ。 以下は、北区の図書館に収蔵されているもの。チヌア・アチェベに比べれば、はるかに多いと言えるのだが。

1  アフリカ人はこう考える:作家グギ・ワ・ジオンゴの思想と実践/グギ・ワ・ジオンゴ 第三書館 ; 1985.7(994)
2  川をはさみて/グギ・ワ・ジオンゴ 門土社 ; 2002.7(933.7)
3  現代アフリカ文学短編集 ; Ⅰ/土屋 哲 鷹書房 ; 1977(933)
4  現代アフリカ文学短編集 ; Ⅲ/土屋 哲 鷹書房 ; 1977(933)
5  精神の非植民地化:アフリカのことばと文学のために/グギ・ワ・ジオンゴ 第三書館 ; 1987.6(994)
6  一粒の麦:独立の陰に埋もれた無名の戦士たち/グギ・ワ・ジオンゴ 門土社 ; 1981.3(933.7)
7  民族・歴史・文学:アフリカの作家グギ・ワ・ジオンゴとの対話/アフリカ文学研究会 三一書房 ; 1981.12(994)
8  夜が明けるまで:動乱に蹂躙される小さき魂/グギ・ワ・ジオンゴ 門土社 ; 1989.4(933.7)
by eric-blog | 2013-11-07 14:09 | ☆PLTプロジェクト
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