バカに民主主義は無理なのか?
長山靖生、光文社新書、2013.1.20
1945冊目
民主主義の限界をなげく人は、「誰も私の話しを聞いてくれない」あるいは「他人の話しなど聞きたくない」と思っている。11
地方は大都市の国内植民地だという構造が、・・・ますます拡大している。
日本人のいう「みんな」は「身内」のことであり、具体的には、家族やご近所、自分の会社や組合やギョーカイといった利権共同体のことだ。11
選挙に強いのは良い政治家なのか?
村長家以外から首長選挙に立候補しない地域。
地方議員は、地域の有力者。
こんな体質が残ったまま、地方主権がすすむのは、不安だ。69
「一票の平等」という過疎地差別、地方の植民地化。70
戦後の少子化対策と高齢者福祉という、矛盾。202
小選挙区制度では、党による公認が不可欠。細川・羽田という非自民政権政権最大の置き土産。209
科学合理性がないところには政治的適合性もない。249
さて、著者のいいたいところは、第一章のまとめに書いてある「バカが政治をやっていいのか」あるいは「嘘つきや私利私欲の徒でも、かしこければ政治を任せていいのか」である。80
We deserve better than this.
日本人はもっとまともな政治ができるはずだ、と、きっとエールを送っているのがこの本だ。
折しも名古屋市長選挙が始まっている。名古屋青年会議所が開催した討論会は、とてもおもしろかった。
こういう試みが増えて行くことも、大事だね。
2013/04/05 【愛知】名古屋青年会議所主催「名古屋市長選挙公開討論会」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/72958