性的虐待を受けた子ども・性的問題行動を示す子どもへの支援  

性的虐待を受けた子ども・性的問題行動を示す子どもへの支援  児童福祉施設における生活支援と心理・医療的ケア
八木修司、岡本正子、明石書店、2012
1936冊目

2011年の日本子ども虐待防止学会での出会いからまとめられた本。骨格は「
性的虐待を受けた子どもへのケア・ガイドライン」の考え方によっている。

さらに、保育士・施設心理士、児童相談所の方々とのミーティングや施設への訪問調査、アンケート調査などにから拡充された内容となっている。

性的虐待を受けた子どもに対する理解を深め、適切なケアを考えるためにとても有用な本になっている。

コラム「子どもが入所した一日目を大切に」に、子どもに対する姿勢が集約されていると感じた。p.91

・ 言葉や態度をつくして安心させること

ガイドラインは3つのステップでまとめられています。p.79-89
STEP1子どもが安全で安心して生活できる環境整備
STEP2 健全な発達を促進する支援体制
STEP3 性的虐待を受けた子どもと家族の個別課題を理解して行なう専門的支援

どの段階においても、施設スタッフとその他の機関や専門家との連携が不可欠であることが、よく整理されている。

また、具体的な取り組みとしてSST, Social Skill Trainingの大切さとして、セカンド・ステップのような予防教育も紹介されています。このようなプログラムの導入の効果を二点に、著者はまとめておられます。
一つは、プログラムのねらいそのものである子どもの不適応行動を減らし、適応的な行動を増やすことですが、もう一つ、「職員の行なうケアの統一化を図れる」。構造化されたプログラムは、手順もある程度マニュアル化されているので、どの職員が行なっても子どもに対するメッセージが同じであり、子どもにとって分かりやすいケア体制をとることができる、と。

その結果「適応的な行動様式が施設の文化として定着していく」133

正しく、それがCAPや「参加型学習」などのスキル・トレーニングが目指しているところです。スキルHowの背景にはWhyなぜその技術なの?、という理由がある。そして、その理由は、価値観に根ざしているのです。
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by eric-blog | 2013-03-22 13:43 | ■週5プロジェクト12 | Comments(0)
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