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電通と原発報道 巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ

電通と原発報道 巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ
本間龍、亜紀書房、2012
1887冊目

IWJ、岩上安身さんによるインタビューもぜひ。
2012/10/23 本間龍氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/36979

講演会 反核医師の会・原発学習会「テレビ・新聞報道を支配するカラクリ」もご参照ください。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/69609

電力会社からの800億円の広告費が消えた! いちばんの打撃を受けたのはローカル局である。全国放送枠であれば、200万円とかするスポットCM。ローカル局であれば1万円から5万円なのだという。何本打ったとしても、数百万円の収入にしかならない。24

地域の独占企業である電力会社がばらまいた広告費。それがローカル局をささえ、そのローカル局では原子力発電についての報道はできなくなる。

だからと言って、誰か黒幕がいるわけではない。ただただ、「広告代理店とは、クライアントの意志を忠実に代行する存在である」だけなのです。その視点で情報を読むようになってくれれば、本書としてはとてもうれしいと、前書きにあります。

テレビの広告に占める電通の割合、4割。なぜ独禁法にひっかからないのか、不思議だと、本間さんは、インタビューで言います。二位の博報堂はその半分。しかし、デンパク二社で7割や8割を占めていることになるのです。その影響力たるや・・・。

そして、それらの広告費は総括原価方式という電力会社の原価算定方式によって、電力料金に含まれて行く。すべての電力会社の広告費をやめさせてくでぇーーーー、と叫び出したくなるのだが、そうなると困るのがローカル局と。

ローカル局ってなんだ?
というあたりはあまり言及がないのだけれど、著者自身は、地方勤務の時、ある会社の売り上げを6倍にもしたという凄腕。

インターネット時代の波におされて、斜陽になりつつあるデンパクという産業。競争はますます激しく、構造はますます硬直化し、その影響力によってゆがんでしまった報道から人が離れて行くという悪循環。「第5章 崩壊する支配構造」。

2012年3月11日、報道ステーションの古館伊知郎さんのしめのことば。198

電事連もさることながら、「一般社団法人 日本原子力産業協会」数百の法人が加盟している団体のロビー活動力も相当なものだという。ま、それだけでないことは、「原子力ムラの住人」を見れば、一目瞭然なのだけれど。

http://nuclearpowermafia.blogspot.jp/

体制側、反体制側と、分けてしまいたくない。最近のとてもおざなりな東電の定例記者会見を見ていると、東電にいることで、人格が崩壊していく様子が、恐い。廃炉などという長期的な責務に絶えかねて、内部崩壊するのではないだろうか? 

こちらも見て欲しい。国連人権委員会に、井戸川双葉町町長が出席する。

国連人権委員会前日の報告会http://iwj.co.jp/wj/open/archives/37845

どんなに時間がかかろうが、どんなに手間がかかろうが、人権侵害は許さない、そのことを共有していこう。

2013/03/23 【神奈川】反核医師の会・原発学習会 テレビ・新聞報道を支配するカラクリ 本間龍氏講演
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/69609
by eric-blog | 2012-10-31 09:07 | ■週5プロジェクト12
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