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技術と人間 論文選 問いつづけた原子力1972-2005

技術と人間 論文選 問いつづけた原子力1972-2005
高橋昇・天笠啓祐・西尾漠、大月書店、2012
1831冊目

1972年に創刊され、創刊号はなんと1万部を売り上げていたのだという。
公害問題の深刻化、複合汚染、東大で自主講座が始まる、などなど、環境問題への関心の高まりが時代背景としてあった。
この雑誌一本だけの株式会社を1974年に設立、2005年の廃刊まで、なんと30年。

環境、原子力、バイオテクノロジー、コンピューターの四本の柱で、編集してきた。
記事リストはこちらから。
http://www.arsvi.com/m/gn.htm

この本は、その中から原子力関連のものを抜き出したもの。

当時はまだ始まったばかりだった原子力発電。『技術と人間』はその危険性を訴えるものだった。「公開・民主・自主」の三原則を武谷三男さんが提唱。

1979年6月号「いま、原発内労働はどうなっているか」森江信、pp.43^62
スリーマイルアイランド原発の事故直後のものだ。放射能の海と氏が表現する原発。その海は、人間の生存に適さない。
「原子力産業が基本的に人類の生存に敵対する以上、その部分的改良は拡大再生産にしかならないのではないだろうか?
いま日本に原発産業が成立しており、生活の基盤を不可避的に吸収されていった労働者群が存在する」62

1954年4月1日 初の原子力予算が成立。「中曽根札束予算」で頬をひっぱたかれた学者たち、そしてその後の産業界、そしてまたマスメディア。

そして、金にうかれた自治体の長たちは、目先のことだけしか考えなくなった。

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広瀬隆さんの資料より。
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/a5e0ddd75e51b18bfb60ef5f591cc1f6

2014年、古希の祝いには、わたしたちはもっと賢くなって生まれ変わろう。生まれ変わるために、細胞の一つひとつから、変わっていこう。生きている一人ひとり、なのだ。
by eric-blog | 2012-06-23 08:03 | ■週5プロジェクト12
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