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原子力災害に学ぶ放射線の健康影響とその対策

原子力災害に学ぶ放射線の健康影響とその対策
長瀧重信、丸善出版、2012

被曝の分類 6
○急性被曝 外部被曝のこと確定的影響
○晩発性被曝 外部被曝と内部被曝 確定的影響と確率的影響

急性影響が現れるか現れないかには、被曝量の閾値が存在し、その閾値を超えて被曝すると、線量に応じて影響が大きくなる、確定的影響。Deterministic effect on tissue injury. 閾値は実効線量で250mSvあるいは胎児も含めて100mSv.

数十年にわたって生じる影響、late effectは、閾値の有無が確実ではなく、確率的影響stochastic effectと呼ばれる。

チェルノブイリでの20年目の報告で、小児甲状腺癌の1995年の値が10万人に4人。累計4000人。70

閾値の有無については論争があり、「科学的な論争が続いている場合は、社会に対しては不確実という言葉で統一して発信し、社会を混乱させない。」74

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バンダジェフスキー博士来日!放射能汚染の実態と内部被曝について3月19日午後1時45分から衆議院第一議員会館1階多目的ホールで議員関係報道機関限定記者会見

http://www.yasuhirok.sakura.ne.jp/Products/Bandazheusky%20Press.pdf

1976年に比べてベラルーシにおける肝臓ガンは1995年に4倍(男)2.8倍(女)になった。膀胱ガンは2倍(男)1.9倍(女)直腸ガンは2.1倍(男)1.4倍(女)肺では2倍(男)甲状腺では3.4倍(男)5.6倍(女)結腸では2.1倍(男女)

著者の研究手法は、疫学的なものではない。確率的なものではなく、ゴメリ医科大学病院で亡くなった多数の患者を解剖し、セシウム137の量と各臓器の細胞組織の変化を見たのだ。

これまで、読んで来たどの研究報告とも違う本だ。

1999年、ベラルーシ政府の見解に反していたために、陥れられ、禁固8年の刑で投獄された。
by eric-blog | 2012-03-14 11:36 | ■週5プロジェクト11
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