プロジェクト・アドベンチャー ふりかえり

【プロジェクト・アドベンチャー】

WILDWET合同全国大会一日目の午前中に、「プロジェクト・アドベンチャー」を経験する時間が設けられていました。あっこさん、にのさんのお二人がリードしてくださいました。

ちょっと、ご紹介。

PAについて、にのさんの「ミニレクチャー」より

さまざまな「流派」がある。共通しているのは、C-ゾーン。コンフォートゾーンかな? から踏み出すこと。=Adventure
踏み出すことを手助けする手だてが、流派によって違う。「ほめる」「うながす」などを指導者が行なう派から、自己決定派まで。にのさんは、「自己決定」「仲間の力」派。

やった活動。

アイスブレイク
◯骨格ほぐし 200の骨、600の筋肉を順番にほぐす。
◯期待していることなど、「参加者はどんな人?」フルーツバスケットの方式で。質問を考える時間、20秒。最後に残った人が「質問者」になる。

ミニレクチャー

アクティビティ
1.手たたき。1--2--3--4--5--4--3--2--1 ペアで。四人で。全体で。「間違ったら、「納得できない」と言って、もう一度やる。」「全員が納得するまで」。さすが、若い人で「納得できない」という人はいなかったなあ。ふっくん、のぶさん、たにぼん、かあ。後、かばちゃん? が、この活動が苦手?
2.フラフープくぐり。これは最初から全員で。今度は、タイムトライアルの要素を入れる。「いま、1分30秒でできた」「何秒に挑戦する?」「もう一度、挑戦する?どうする?」誰なんだろう?決めているのは? で、最終的には27秒(にのさん記録による)を達成。これも、若い人はほとんどひっかからない。うむむむ、高齢社会に生きる知恵を探っているのか?
3.倒木渡り。じゃんけんで、二チームに別れる。一列に並ぶ。何を次ぎにするのかは、知らされないまま、みんな、「何かをする」「別れる」「それぞれのチームに集合する」のはなぜだろう? しかも、競争的な雰囲気の中で。何がこの雰囲気を作っているのだろうか? あきらかに、わたし自身は「達成志向が強い」ので、プレッシャーの側でもあるはずなのだが。我ながら、いやだなあ。倒木の端と端に並んだチームが、全員、逆の端に移動する。というのが課題。
4.カメラ ペアになって、3分で。

あっこさんチームは、バランスシーソー、縄渡り、などなど。

遊具(というには、巨大な)を活用しなくても、PAはできる。AV/HIPP*でも、「ボールをなるべく早くみんなに渡して行く」などの活動が取り入れられていた。
「協力を学ぶ」ための競争的要素だね。

*AVP/HIPP(囚人対象のAVP=alternatives to violence programと青少年を対象としたHIPP=help increase peace program)

そう言えば、Cooperative Learning, Cooperative Livesでも、「競争」についてのパラグラフがありましたね。

「個人としても教育者としても、わたしたちは、適切な競争を全面的に支持します。学習状況にも、人生にも、競争が貴重で、公平で、そしておもしろいという時が多々あります。しかし、わたしたちの社会や学校において、競争は、協力よりも広がっているために、そしてまた、生徒が協力を学ぶ機会がより少ないがゆえに、わたしたちは、この本で、特に協力に焦点をあてているのです。」p.2

さらに、13ページには「競争のコスト」という、いまのわたしたちの社会が過度に競争に価値を置いていることから来る問題点も述べられています。

PAを行なってみて思ったのは、PAがどのような価値観を育てているのかというヒドン・メッセージでした。隠されたメッセージは何だったでしょうか。

「どこまでやりますか?自分たちで決めてください。」「「納得できない」って言えるのはすごい」の声かけが、チームを作り上げて行く。のだが。

達成のための協力はすばらしい。

というメッセージに尽きるのだなと思いました。プロセスの中で、わたしが「苦手だな」と思うコミュニケーションのパターンがありました。でも、そこへの「納得できない」はスルーされたのです。つまりは、達成に向かう「納得できない」「納得できないから、みんな頼む、もう一度やってくれ」が、その活動が苦手な人から出された時は賞賛され、「いまのやりとりは、ジェンダーの役割意識、女や男を強調するような表現だから、納得できない。別の表現を考えてくれ」という苦手の異議申し立ては、スルーされるのです。何が賞賛され、何がスルーされるのかは、ファシリテーターによって決められています。そして、参加者はファシリテーターに無言の同意を与え続けるのです。

果たして、あのグループで、コミュニケーションのあり方について「納得できない」と言われたことを徹底的に全員で工夫するなんてことが可能だったのでしょうか?
Project Adventureであれば、C-ゾーンを出ることが課題というのであれば、できるはずなのですが。

方法論は考える内容を規定する。ファシリテーターの声かけの細かなところまでが学習者の考えを規定することを強く実感したセッションでした。

いつもながら、ふりかえりから学ぶていねいさは、エネルギーを削ぐにように思います。成熟した、ていねいに作り変えて行くしかない社会は、成長一本やりの社会とは、どうしても違ってくるのでしょうね。別のエネルギー、持続する力が求められます。
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by eric-blog | 2012-02-17 09:01 | ☆アクティビティ・アイデア | Comments(0)
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