リスク勉強会  課題「だまされる記事・広告」集め

1月9日にリスクの勉強会をいたしました。

プログラムの流れだけ、まだご紹介しておきます。
詳細の記録起こしは、リスク・コミュニケーションのブログの方に。

1.リスクって何?
 [レクチャー&全員でブレーンストーミング]
   (ア)リスクは確率で表すことができる。
   (イ)リスクは、「10年に一度の洪水」というような発生確率でも表すことができる。被害額を10で割って、年ごとに、どの程度の備えをすることが有効なのかを判断する材料にすることができる。
   (ウ)三つの言葉を理解して欲しい。「リスク=確率」「エンド・ポイント=起きて欲しくないこと」「ハザード=エンド・ポイントを引き起こす原因」

2.「万が一」を体験しよう。
袋の中に99個の押しピン(透明の縦長タイプ)が入っている。その中に赤い押しピン(同じく縦長タイプ)を一本入れる。99個は「ピン=針」の部分を切り取ってあり、刺さることはない。中から一つを選んで、それが赤いピンである確率は1/100である。では、二回連続して赤いピンを選ぶ確率は?1/100×1/100=1/10000=万が一ということになる。では、やってみよう。この中で、起こる確率はどれぐらいだろうか?

3.[ミニレクチャー]
水道水に含まれるトリハロメタンは発がん性があるという。その発ガンリスクをどの程度に抑えることにしているか、知っているか? 10のマイナス5乗、つまり0.00001=10万人に一人と考えている。これが公衆衛生の範囲で許されている、社会的に受け入れられている「発ガンする」というエンド・ポイントのコントロール目標である。

4.10のマイナス5乗とマイナス6乗の違いを体験しよう! 一枚の紙に34483個のドットが打ってあります。29枚あります。ドットの数は1,000,007個。その中から7個のドットを修正液で消してください。これが100万個です。この中の一点が100万分の一、10のマイナス6乗ということです。29枚をすべて広げてみましょう。これが10のマイナス7乗分の一ということになると、紙を何枚に増やすことになるか。29枚の10倍だから、290枚ですね。10,000,000。1000万分の一になります。ということは、一億人に一人ということは?290枚の10倍だから、2900枚。このドット3万4千個が打たれた一枚の紙が2900枚。それがわたしたち日本に住んでいる1億2000万人に一人という概算になります。

5.人間の認知の問題について、理解しよう![ミニレクチャーと実習をいくつか]
 (ア)人は未知のもののリスクをより「怖い」と感じる傾向がある。

6.ここで、認知の実験を一つしたいと思います。
   (ア)デビッド・ガードナーさんをご存知ですか? 彼は140歳以上で死んだでしょうか、それより下の年令で死んだでしょうか?
   (イ)ジョン・ポールさんはどうでしょう。彼は4歳以下で死んだでしょうか、それとも4歳以上で死んだでしょうか?

7.リンダ問題「リンダさんはどの人?」例えば、聡明で反核デモにも参加するようなリンダさんってどんな人? と問われると、人は「銀行の窓口」「フェミニスト運動にも積極的」という項目より 「銀行窓口係であり、フェミニスト運動にも積極的である」という項目の方に、「ありそうだ」ランキングを高くする。

8.「100万人の人がこの病気にかかりました。しかし、O 型の人にはこの病気の患者はいません。」にもだまされる。

9.質疑応答

10.ふりかえり

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宿題として、「だまされる報道」の事例集めを出しました。以下の三題が、大学院生から出されました。

横軸に年度、縦軸に合格者数を表示したグラフだが、このグラフからは、年度ごとのこの塾の全体の生徒数がわからないため、純粋に合格者数の多い良い塾であるとは言えない。

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グラフから女性の方が、40歳以上になると頭皮の皮脂量が男性と比べて少ないということはわかるが、女性にとって最適とされる頭皮皮脂量が提示されておらず、この記事だけでは、女性は男性よりも少ない頭皮の皮脂であることを問題とするような記事の表記法になっている。
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政府と、利益を最優先にした企業、どちらにもリスクという意識の欠落を感じた。政府が情報に気づきながら知らないふりをして、違う話題に国民の関心をそらせる行為を行っていたのならば、これも情報の巧みな操作であるといえる。
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これはなかなかおもしろいアクティビティになりそうですね!
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by eric-blog | 2012-01-24 12:16 | ☆アクティビティ・アイデア | Comments(0)
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