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ゴースト・タウン チェルノブイリを走る

ゴースト・タウン チェルノブイリを走る
エレナ・ウラジーミロヴナ・フィラトワ、集英社新書ノンフィクション、2011

チェルノブイリの時には小学生だった著者が、バイクに乗って、チェルノブイリを走った。2003年。

「進めば進むほど、
土地は安くなり、
人は少なくなり、
自然は美しくなる。」

600年後には、再び住むことができるようになるだろうと、
楽観的には300年後とも、悲観的には900年後とも言われている。

そんな無住の土地が、ロシアにある。半径30キロ。

生い茂る木々に、取り込まれていきながら、
眠れる森の美女さながらに、自然に帰りつつある風景が
映し出されている。

いま、キエフにあって、福島第一原発の事故の報道を、著者は聞いていると、訳者である池田紫さんは後書きに言う。

3.11について、牧野淳一郎さんが、発表した資料。「報道されたこと」と「事実」の対比表。
http://jun-makino.sakura.ne.jp/talks/kyoto20111203.pdf

“Let me recite what history teaches. History teaches.” — Gertrude Stein

『チェルノブイリ・ハート』の映画上映も渋谷ヒューマントラストシネマにて。
http://www.gocinema.jp/c-heart/
『ホワイト・ホース』も同時に上映。石棺の見える自宅に20年ぶりに帰った男性の物語。

目をそむけずに、見つめること。それが学ぶための基本である。
by eric-blog | 2011-12-04 11:15 | ■週5プロジェクト11
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