348-1(1513)DNA・考古・言語の学際研究が示す新・日本列島史
崎谷満、勉誠出版、2009
2008年から09年にかけて、勢力的に出版を続けている著者によるもの。
『新日本人の起源 – 神話からDNA科学へ』勉誠出版、2009
『DNAでたどる日本人10万年の旅』昭和堂、2008
CCC研究所(Institute for Cross-Cultural Communication)
ミトコンドリアDNAとY遺伝子の突然変異をたどることによる人類の系統樹。
日本人についても調査がすすんだ。その結果をふまえた日本列島史である。
日本列島には大きな現生人類の移動の流れの3つのものが来ている。とても多様性に満ちた列島なのだ。
著者は、その多様性と言語的多様性が結びついているという。
北海道
本州 関東・西日本
九州 沖縄
は大きな三系統だという。
単一民族などという「神話」、縄文対弥生という神話から脱却しよう、という呼びかけとともに、著者はこの多様性を保全しつつ生きていくことが、日本列島に生きるものの義務であり、人類に対する貢献なのだという。
勢力的な研究成果の公表に、脱帽である。