人気ブログランキング | 話題のタグを見る

歴史和解は可能か 東アジアでの対話を求めて

343-3(1490)歴史和解は可能か 東アジアでの対話を求めて
荒井信一、岩波書店、2006

これは、買いたくなる本ですね。政治的な動きも含めて、日中韓米の状況を網羅。著者が1926年生まれと知ると、『いっしょに考えて! 教育』の完成もあせらなくていい、と思える。(そんなこと言うテント、はよやれ!)

日本の戦争責任飼料センター 共同代表
http://space.geocities.jp/japanwarres/

2005年5月10日 ベルリンに「殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」が。何も書かれていない2731個の箱が並ぶ。「アウシュヴィッツ以降、詩を書くことは野蛮である。」byアドルノ
「詩化がなんらかの意味での美化作用をともなうとすれば、ホロコーストの記憶は無表情なコンクリートの箱によってしか伝えられないのかもしれない。むしろこの「沈黙の場」がそこをおとずれる人によびおこす思考や情緒によって記憶が持続し発展していくことを願ったのではないか」11

歴史和解の目的は傷ついた人たちの心を癒し、世界を平和的に再結合すること。11

相手の心にとどく和解のプロセスが必要である。13

和解の文化

小泉首相は、単純化されたフレイズと、靖国参拝のようなパーフォーマンスを繰り返すことによって大衆の心理を戦争国家へ誘導しようとしている。85

拉致問題に関連して
「在日の子供たちへの罵言雑言や嫌がらせはその後も続いた。・・・排外主義やねづよくのこる帝国意識の露頭が、コリアン社会に生まれたというだけの理由で子供たちに罪を問い、糾弾の対象とするのは何ともやりきれない事態であった。」135

「学徒兵たちはさまざまな契機から、日本の戦争の侵略性を認識したが、かれらが従軍体験を通して痛切に感じたのは、日本の「近代」の限界であった。」154
・ 旧式の大砲 軍事力の科学技術的後進性
・ 軍事的農奴的日本資本主義の脆弱性

近代化論の延長上に、中国革命への熱狂 156

さらに、著者は終章において次のようなドイツの青年のための交流学習施設を日本にもと提案する。
1.アウシュヴィッツの経験は、人類が忘れるにはあまりに痛切な経験である。
2.われわれはそこから学び、未来のための結論を引き出すことができる。

「近隣のアジア諸国との間の近現代史の歴史事象の扱いに国際理解と国際協調の見地からの配慮がなされること」船橋洋一の提案 283

斉藤一春 「中国・歴史教科書の新しい方向性」、『未来をひらく歴史』
船橋洋一「過去克服政策を提唱する」『世界』2001年9月号

日本・中国・韓国=共同編集
『未来をひらく歴史』
『미래를 여는 역사』
『东亚三国的近现代史』
2005年5月26日
by eric-blog | 2010-03-30 16:28 | ■週5プロジェクト09
<< 第三回 学び合い を学ぶ会 i... うわさ もっとも古いメディア >>